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【鹿島】鈴木優磨が語った優勝への条件とは? 課題は距離間とテンポ「ゴール前に迫る回数を増やしたい。そのためにも…」

鹿島の鈴木優磨。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA

「すごく一人ひとりの距離が遠くて、パスを出せる選手が限られていた」

[J1 37節] 東京V 0–1 鹿島 / 2025年11月30日14:05 / 味の素スタジアム

 J1リーグ第37節、首位・鹿島アントラーズが松村優太の決勝ゴールで東京ヴェルディに1-0の勝利を収めた。鹿島はホームで迎える12月6日、最終38節の横浜F・マリノス戦で勝てば、自力でリーグ優勝を決められる。

 鈴木優磨はリーグ戦2試合連続で4-4-2の右MFとして先発し、試合終盤には左MFも務めてフル出場。最後までハードワークを怠らず球際では体を張り続け、1-0の無失点勝利に大きく貢献した。

「苦しかったです。だいぶ苦しかったです」

 そう切り出した鈴木は、普段とは異なるポジションでの起用にも、ただ「勝利」の一点だけにフォーカスしていたと強調した。

「チーム事情的に慣れないポジションで出ましたが、もうあと2試合しかない。どこでも自分のポジションに限らず、試合に出られたらチームに貢献するだけです。チームが危なければ帰陣するし、チャンスだと思ったら出て行く。ただ、それだけです」

 横浜FC戦から3週間空いた日程やケガ人の影響もあり、この東京V戦は試合前から厳しい展開になると覚悟していたという。

「相当タフなゲームになると予想していました。ただ、試合後に監督は、やはりもっと試合開始から自分たちらしさを出していかないとダメだという話をしていて、本当にその通りだと思いました。相手どうこうではなくて、自分たちが本当に優勝するためにどうやっていくか。そういった意味ではやることは決まっている。そこはやりやすいと思います」

 鈴木の右MF起用は、チーム内の両サイドの強度バランスを保つ意味合いが強かった。しかし攻撃面ではなかなかチャンスを作れなかった。

「すごく一人ひとりの距離が遠くて、パスを出せる選手が限られていたので、そこはちょっと映像を見返したうえで、修正していくと思います。(次戦まで中5日)しっかり修正したい。ヒリヒリした試合が続いているけれど、チャンスを増やさないと得点も決まらない。質の部分や立ち位置について、僕ももう一回見直したいです」

 また、一つひとつの判断の遅れが攻撃の迫力を生み出せずにいるとエースは課題を挙げた。

「みんなミスをしたくないと判断が一つひとつ遅れているとは感じました。そこでどんどん次の選手が持つ時間が短くなってプレッシャーがかかってしまった。前線の選手も、多少厳しいボールが入ってもキープして、ゴール前に迫っていく回数を増やしていきたい」

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 9年ぶりのリーグ優勝が懸かる最終節の横浜F・マリノス戦へ――。鈴木がどのような役割を担うのか。そして優勝決定ゴールが飛び出すのか。期待したい!

Posted by 塚越始