【鹿島】鹿嶋市「強い憤り」、クラブハウス潮来市移転計画で猛反発。アントラーズの見解は…

鹿島アントラーズ 写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA

あくまで「具体的な協議の開始」を意味するものだというが――

 J1リーグ鹿島アントラーズのクラブハウスを潮来市へ移転する検討が具体化したことを受け、鹿嶋市は4月22日、「強い憤り」を表明し、計画の撤回を求める見解を発表した。これに対し鹿島アントラーズは、現時点で移転は「決定事項ではない」としたうえで、今後も誠意をもって対話と協議を重ねていく方針を示している。

 今回の計画は、潮来市が進める地域連携拠点整備の一環として、クラブハウス機能の移転可能性を探るもの。潮来IC(インターチェンジ)周辺を候補地とし、トップチームからアカデミーまでの練習拠点集約や将来的な施設拡張、首都圏からのアクセス向上などが期待される。最終決定は2027年2月を目標に、今後具体的な条件整理が進められる。

 一方、鹿嶋市はこの発表に強く反発している。同市はクラブ創設以来の筆頭出資自治体であり、長年にわたり地域を挙げて支えてきた経緯を踏まえ、「信頼関係を大きく損なう行為」と厳しく指摘した。

 クラブハウスの立地は単なる施設配置ではなく、ホームタウンとの関係性そのものに関わる重要事項だと強調。市として反対の立場を明確にし、市民の理解も得られないとして正式に撤回を求めている。

 さらに今後の関係事業への影響にも言及し、「クラブが地域とともに歩む存在であるのか、その姿勢が問われる問題」と、誠実かつ責任ある対応を強く求めた。

 これに対して鹿島アントラーズは、今回の公表はあくまで「具体的な協議の開始」を意味するものであり、移転を決定したものではないと説明する。鹿嶋市の見解を真摯に受け止め、これまで以上に説明と協議の場を設けていく考えを示した。

 さらにクラブは、1991年の創設以来、ホームタウンとともに歩んできた歴史を重視しているとも立場を示す。鹿嶋市を含む5市との連携方針に「揺るぎはない」とし、新スタジアム構想も含め、地域と一体となった発展を目指す姿勢を改めて示している。

 クラブハウス移転構想は、施設機能の強化や広域的な課題である試合開催時の交通渋滞対策にも関わるテーマである。一方、ホームタウンとの関係性を揺るがしかねない問題として、議論が本格化している。

 鹿嶋市、潮来市、クラブによる三者間の協議の行方が注目される。

この問題につながるテーマ…必読の内容>>有料note◎「あれ? 俺帰れないのか」歓喜の夜に立ち尽くした話。鹿島アントラーズ新スタジアム構想、最大の課題『アクセス』を問う

次ページに、それぞれの公式リリースを掲載しています