【栗澤僚一インタビュー③】デビュー当初の長友佑都は「練習参加の時からばんばんゴールを決めていた」
日本代表でプレーする長友佑都。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
昨季まで柏のチームメイトだった伊東純也には「もっとできる」とエールを送る。
昨季限りで現役引退を決断し、2019年の新シーズンはトップチームのコーチに就任することが決まった柏レイソルの栗澤僚一。現役生活14年間を振り返るとともに、2019年の抱負を語ってもらったインタビューシリーズ。3回目はチームメイトとしてもプレーしたアジアカップに臨む日本代表二人の選手についてのエピソードとエールを届ける。
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――アラブ首長国連邦(UAE)でのアジアカップが、1月5日に開幕します。日本は1月9日、グループステージのトルクメニスタン戦から登場します。その日本代表には、柏レイソルから伊東純也選手が選出されました。一緒にプレーしてきた伊東選手の「可能性」をどのように感じていますか?
「ジェイ(伊東純也)はもっとできます。代表だとやれている。Jリーグでも十分できていたけれど、さらに上へ行ける選手です。そこはアイツの考え方次第。持っているものは素晴らしいから、自分次第で、なんでも叶えられるはずです」
――FC東京時代には長友佑都選手ともプレーしていましたね。
「特別指定時代とプロになってからの半年間、佑都と一緒でした(2008年途中に柏へ移籍)」
――長友選手のデビューは2008年。10年前になりますが、当時のことは覚えています?
「練習参加したとき(2007年に特別指定選手としても在籍)から、サイドバックのポジションから駆け上がって、ばんばんゴールを決めていましたからね。何よりあの性格だから、すぐ輪の中に入ってチームに溶け込めて、そういった人間的な素晴らさがありました。加えて向上心が強かったです」
――確かに明るさも、どんな練習でも先頭を走る姿勢も、いまだに変わりません。
「1年目からとにかく自分に足りないものを補うことに取り組んでいました。今思うと、こうしたタイプの選手が上に行くんだなと改めて感じますね」
――彼らのみならずそういった選手の「良さ」を、中盤で上手く引き出していたのが栗澤さんでした。
「僕こそみんなに生かされてきましたから。ただ自分が入れば上手く回る、上手く行く、そのように周りをプレーしやすくしたいとは、いつも心掛けていました」
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI