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豪快かつ繊細に。宮本恒靖監督の「ツネ流ガンバイズム」で挑む

G大阪の宮本恒靖監督。(C)SAKANOWA

パスで打開し、積極的な仕掛けもOK。ただし「質」にこだわる。

 ガンバ大阪の宮本恒靖監督が、初めてJ1リーグでシーズン開幕から指揮を執る。2月14日に都内で行われたJ1の監督と代表選手が集うJリーグキックオフカンファレンスで、指揮官はこれまでのチーム作りの手応えについて、「順調なところと、もうちょっと高めないといけないなと、と思うところの両方あります。攻撃も守備も開幕に向けてテンションをもう少し上げていきたい。もっとハッパをかけていきます」と語った。

 開幕からチームが成長していくことが大切だと捉える。宮本監督は「シーズンが始まり、チームの調子が上向いていければ。リズムに乗っていくまでに、時間は掛かると思います」とも語っていた。力強く踏み出し、そして徐々にスピーディに。車がギアを上げて加速するようなイメージを描いていると言えそうだ。

 2月7日に42歳の誕生日を迎えた指揮官は、選手たちとの年齢が近いという、その若さも一つの武器だ。FIFAマイスターを取得し、2017年から18年途中までG大阪U-23監督を務めていたが、レヴィー・クルピ監督の解任に伴い、昨年7月にトップチームの監督に”昇格”。降格圏にあったG大阪を率いると、怒涛の9連勝で巻き返しに”大成功”した。

「まず最初に現場で伝えられることがたくさんあると思い、体が動くうちに、勝負にこだわる現場の空気のなかでやりたいという思いはありました」

 今季はどんな「ガンバスタイル」を見せてくれるのか。指揮官はG大阪が大事にしてきた、攻める時には豪快に畳みかけるスタイルを大事にしたいという。ただし、そのなかで、クオリティにはこだわる。

「ボールを大事にしながら、パスでも打開するし、ペナルティリアの近くでは突破を仕掛けていき、やっている選手も観ている人もワクワクするようなシーンを多く作っていきたいです。もちろんしっかりボールを奪いにも行きます。高い質でゴールに迫りたいです」

 ディテールへのこだわり。宮本監督は、一度現場から離れた時、その重要性をよく強調していた。豪快だが繊細に――。そんなツネ流のガンバイズムを、2019年は見せてくれそうだ。

 G大阪は2月23日15時から、横浜F・マリノスとパナソニックスタジアム吹田で対戦する。

文:サカノワ編集グループ

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