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大分FWオナイウ「ハンド疑惑」は潔白。審判団のナイスジャッジ

オナイウ阿道。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

主審は「腕からボールが出ていない」と確認したうえで、ゴールと判定。

[J1 8節] G大阪 1-1 大分/2019年4月20日/パナソニックスタジアム吹田

 大分トリニータ対ガンバ大阪戦、大分のFWオナイウ阿道が先制点を奪ったシーンだった。GK東口順昭の弾いたボールがオナイウの広げた左腕に当たってゴールしたハンドだったのではないか? という疑惑が浮上。視聴者が疑問に感じたジャッジを検証する『DAZN』の人気コンテンツ「Jリーグジャッジリプレイ」で、この場面が検証された。

 25分、右サイドを駆け上がった松本怜のクロスをGK東口が弾いたものの、ボールはそこに詰めていたオナイウに当たってゴールネットを揺らした。ゴール前に飛び込んだオナイウはバランスを取ろうと左腕を広げ、右足を振り上げていた。オナイウのその左腕にボールが当たったのではないか――。ただVTRで確認すると、オナイウの左胸に当たっていることが分かった。

 シュートではなく、GKが弾いたボールが詰めていた選手に当たり、ボールがゴールネットを揺らした。その非常に早い展開のなか、どのように主審が判定を下したのか。日本サッカー協会の上川徹トップレフェリーグループシニアマネジャーが次のように説明した。

「私も試合会場にいて、試合後、レフェリーと話をしました。まず、レフェリーの位置から見て、オナイウ選手の腕からボールが出ておらず、ハンドではないことは確認できたということです。なので、まず主審はゴールだと判定しました」

「一方、副審から見ると逆の手で、しかもDFがブラインドになりハンドかどうかは確認できません。ただ、G大阪の選手の主張もあり、無線で連絡を取り合い、主審が副審とハンドではないと確認したうえで、主審自身が見たことを信じて判断しました」

 また、上川氏は留意したい点についても説明を加えた。

「あともう一つ、GKの弾くボールが仮に腕に当たっていたとしても、意図的であったかどうかも判定にはかかわってきます」

 意図的でなく、自然な流れであれば、ゴールは認められていたということだ。また、オナイウが足を上げており危険なプレー(デンジャラスプレー)に該当するのではないかということについては、GK東口とは距離があり、足も向かっていないため、問題はないということだった。

 素早い展開のなかで見落とすことなく下された、山岡良介主審ら審判団の「ナイスジャッジ」だった。

文:サカノワ編集グループ

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