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トーレス効果もあったが、鳥栖約6億円の赤字。J1クラブライセンスは問題ない!?

鳥栖のフェルナンド・トーレス。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

2018年度の経営状況を開示。増資により、債務超過は免れる。

 サガン鳥栖(株式会社サガン・ドリームス)が4月28日に定時株主総会を開き、2018年度(シーズン)の経営状況の説明が行われた。

 開示された決算情報によると、近年は黒字の続いていた純損益で、5億8178万9000円という巨額の赤字を計上した。一方、純資産額は増資に伴い、前年比1821万円増の3680万円に。J1クラブライセンス剥奪もありうる債務超過は免れた。

 売上は好調だった。広告料収入が22億9601万円、入場料収入が6億7803万円、グッズ収入も2億134万円など、いずれも過去3年で最多。売上高は42億5781万円に達した。

 一方、チーム人件費も、フェルナンド・トーレスや金崎夢生の獲得、マッシモ・フィッカデンティ元監督への違約金など、25億7036万円と膨らんだ。

 赤字解消には時間が掛かると見られる。Jリーグクラブライセンスの規約では原則的に、債務超過であれば、ライセンスが剥奪される。一方、以前は3年連続の赤字でライセンスが剥奪されることになっていたが、規約変更に伴い昨年度から、3年連続赤字であっても赤字額が純資産額を上回らなければライセンスの交付対象となる。今回のような鳥栖の投資を促す狙いのためだ。

 チームはこれまでリーグ9試合の総得点がわずか1で、ついに4連敗。1勝1分7敗の勝点4で最下位に沈む。その決算状況からも、思い切った手を打ちにくくなってきていることが伺えるが……。

文:サカノワ編集グループ

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