【日本代表こんな布陣を見たい】南野、香川、久保…魅惑のトライアングルはどうか?
原口は左ウイングバックでの先発、香川はもしかすると欠場になる可能性が伝えられている。疲労を考慮して大迫、柴崎の2試合連続起用もないか?(C)SAKANOWA
1トップ2シャドーの特長を生かせる組み合わせ。
[キリンチャレンジカップ] 日本 – エルサルバドル/2019年6月9日19:00/ひとめぼれスタジアム宮城
日本代表が明日6月9日、ひとめぼれスタジアム宮城でエルサルバドル代表と対戦する。FIFAランキングは日本が26位、エルサルバドルが71位。
今回は、予想布陣ではなく、「こんな布陣が見てみたい」という顔触れを並べてみた。ただ、そこまで現実離れしすぎるのも問題であり、5日のトリニダード・トバゴ戦でのパフォーマンスや疲労度、最近のコンディション状況なども考慮したうえで、ベストであり楽しみな3-4-2-1を組んだ。
1トップに、南野拓実はどうだろうか。もちろん大迫勇也が現在のベストであり、2試合連続で先発起用すれば、トリニダード・トバゴ戦の反省を生かして何かしら結果を残してくれそうだ。ただ、3-4-2-1であれば、むしろ南野のようなタイプが、より最前線で生きる可能性もある。
1トップは確実なポストプレーに加え、両脇やサイド(5レーンのハーフスペース)の空間を効果的に活用し、味方(特にシャドー)を引き出すことが求められる。また最もゴールに近いポジションであり、振り向いてそのままシュートを狙えるのであれば、それを優先してもOKだ。クイックネスの動きを武器とする南野が持ち味を発揮できるポジションとも言える。
そしてシャドーに香川真司、久保建英のテクニシャンコンビを配置してみたい。トリニダード・トバゴ戦は結果的に4-2-3-1の時とあまり変わらず、中島翔哉のドリブル突破と、そこに堂安律、大迫が絡む形が多く、1トップ・2シャドーならではの効果的な崩しはあまり見られなかった。
が、本来は前線3人のコンビネーションで、矢の先端を敵ゴールに”突き刺す”イメージで、ゴールを目指す。
南野、香川、そして久保。即興でもいろいろな攻撃を見せてくれそうだ。ただ香川は試合2日前の全体練習を休んでおり、欠場もありうる。であれば、浦和レッズ時代にシャドーを主戦場にしていた原口元気に”実践”してもらうのも面白い(ウイングバックでの先発が有力と言われるが、守備面で課題があり、シャドーで使うべきだと考える)。
結果的に、これまでの4バックで起用されてきた選手を3バックに移行すると、それぞれのポジションの特性に合った選手が見当たらず、組み込むことが難しくなるという課題も生じている。ウイングバックも、室屋成は3バックと4バックへの順応性が高いが、他は4バックのサイドバックタイプ(しっかり守り、前線までボールを運べる力、クロス精度を備える)が揃う。
そこでビルドアップに課題を残した3バックには、中山雄太を入れてみた。ただ離脱した槙野智章をはじめ「3バックの左ストッパー」を主戦場にしてきた、攻撃面でも特長を出せるDFを加えたパフォーマンスも見てみたかったか。そういったことを踏まえ、例えば自らボールを奪えて起点にもなれる守田英正をストッパーに入れてみても、十分機能しそうである。
ボランチも、コパ・アメリカ(南米選手権)への連戦になることを考えると、柴崎岳のキリンチャレンジカップ2試合連続起用の可能性は低いかもしれない。そうしたなか、トリニダード・トバゴ戦で途中出場だった小林祐希には、ベンチから見ていて感じた課題をピッチで反映してもらいたい。クサビのパスなど、攻撃のスイッチを入れる仕事を期待したい。
小林や柴崎の縦パスが”攻撃スタート”の合図になる。前線のトライアングルが反応。ポストプレーから南野が落とし、香川と久保も連動する。コンビネーションで相手を翻弄し、彼らから出てきたパスを、再び南野がシュート……と見せかけて……おぉそう来たか! といった感じで、あっと驚かせるようなゴールが生まれることを楽しみにしたい。
文:サカノワ編集グループ