マジョルカ地元紙「久保は悲しいデビュー」。同僚「まだ若い。静かに見守ろう」とかばう
バレンシア戦でデビューを果たした久保建英。(C)RC_MALLORCA
0-2から流れを変えられず。期待も大きかっただけに…。
マジョルカの地元メディア『ディアリオ・デ・マジョルカ』は、9月1日のバレンシアCF戦(●0-2)で79分からピッチに立ち、スペイン1部リーグのピッチに初めて立ったRCDマジョルカのMF久保建英について「悲しいデビュー」と、期待も大きかっただけにそのパフォーマンスにやや落胆したというレポートを掲載した。
『久保とサリビュルの悲しいデビュー』と題し、8月22日に加入した二人が今回揃って途中出場で新天地デビューを果たした。しかし、流れを変えることはできず、むしろ目立つこともできなかったと報じている。
記事では「0-2とリードされたなか、久保は途中出場から何かを変えようと試みた。ただ真実は、この日本人MFは夢のような選手からは遠い存在だった。メスタージャ(バレンシアのホーム)で”プレー”しただけだった」「足もとにボールを収めて前を向く機会はあったものの、アクションは何も起こせなかった」と嘆いている。
実際、マジョルカのビセンテ・モレノ監督も厳しい評価を下している。指揮官の久保とサリビュルに対する、次のようなコメントも掲載している。
「新加入の選手たちはプレー自体、非常に良くやってくれていた。しかし現在のレギュラー選手を追い出すためには、大幅に改善しなければならない」
そのように、昨季4位だったバレンシアのレベルが高かったとはいえ、現状ではまだ物足りないと強調する。
一方、久保のチームメイトである35歳のベテランMFサルバ・セビージャは、18歳の久保のためにも、忍耐強く見守ることが必要だとかばう。
「久保は若い。周りは静かに見守るべきで、あまり強いプレッシャーを与えてはいけない。そもそも個性より、私たちはチームとして戦わなければいけない」
個に依存するチームではない。だからこそ、チームでの熟成が必要だと訴えている。
そう考えると……やはり、この国際Aマッチ期間のチームからの離脱は、チームにとっては痛手と言える。であれば、日本代表での9月シリーズの2試合、久保は強烈なインパクトを残して、大きな力をマジョルカに持ち帰りたい。
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[文:サカノワ編集グループ]