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【FC東京 – 浦和】長谷川監督「全員で決めたゴール」、大槻監督「積み上げてきたものを出せた」

FC東京の長谷川健太監督(左)、浦和の大槻毅監督(右)。(C)SAKANOWA

明暗を分けた勝点1。FC東京は逆転Vに向けて痛恨、浦和は残留が決定的に。

[J1 33節] FC東京 1-1 浦和/2019年11月30日/味の素スタジアム

 J1リーグの33節、FC東京対浦和レッズ戦は1-1で引き分け、前節首位から陥落したFC東京はさらに横浜F・マリノスとの差を広げられてしまった。FC東京が逆転優勝するためには、最終節で横浜FMとの直接対決で、4点差以上で勝つことが条件となる。一方、浦和は勝点37として、J1残留をほぼ確実にした。

 FC東京は試合中、ディエゴ・オリヴェイラと永井謙佑の2トップがいずれも負傷退場を余儀なくされた。そのなかで田川亨介が意地のゴールを決めて、辛うじて引き分けに持ち込んでみせた。味スタに帰還したあと下位相手に2試合連続ドローと失速し、最終節では「奇跡」が必要になった。長谷川健太監督は、試合後のフラッシュインタビューで次のように語った。

「サポーターが後押しをしてくれて、こうした難しい展開のなか、勝ち越せなかったですけれど、追い付けたのはホームの利があったからだと思います。立ち上がりに何度かあったビッグチャンスの1本でも入っていれば、また展開が違っていたのかもしれませんが、まあまあ……それが今の私たちの実力だと思いますし、そのなかで途中出場を含めた選手たちが相手のゴールに向かう姿勢を、90分間とおして出してくれたと思います。その意味でも全員で取った1点だったと思います」

 そのように指揮官はできる限りポジティブに、前を向こうとしていた。

「(逆転優勝に向けて)なんとか難しい状況ですが、首の皮一枚なのか、その半分なのか分かりませんが、最終節に意地を見せて、みんなで戦いたいと思います」

 横浜FMとは勝点3差、得失点7差。総得点の差により、FC東京は「4点差」の勝利が条件になる。それをターゲットに、まずは先制点を奪いに行く。そこで風穴を開けること――ができるか。

「サッカーなので、何が起こるか分かりません。我々のサッカーをアグレッシブに、34節を楽しんでやってきたいと思います」

 そのように長谷川監督は最後まで諦めない姿勢を示した。

 一方、浦和の大槻毅監督は厳しい表情のなかにも、ほぼJ1残留を決められたことへの安堵が感じられた。

【次ページ】浦和の大槻毅監督「選手が円陣を組んだ時にも言っていたが、あれだけの雰囲気を作ってくれるサポーターに必ず返さなければいけない」

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