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マジョルカ久保が右足で決めた一撃を語る「相手は矛が強い分、盾は弱いぞと言われ、カウンターを常に狙っていた」

久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

シュートの瞬間、「(ボールの)軌道は見えなくて、本当に入って良かった」。

[スペイン1部 25節]  ベティス 3-3 マジョルカ /2020年2月21日(日本時間22日5:00)/エスタディオ・ベニート・ビジャマリン

 スペイン1部リーグRCDマジョルカの久保建英がアウェーでのレアル・ベティス戦で6試合ぶりに先発出場を果たすと、1ゴールなど2得点に絡む活躍を見せた。

 2-3と1点リードされて迎えた70分、マジョルカがスローインからボールを失ったが、敵陣でクチョ・エルナンデス、そしてアンテ・ブディミルのプレッシングから、カウンター・プレスを発動させる。そこからパスを受けた久保がボールを持ち運び、右足でシュートを放つ。するとグラウンダーの弾道は、相手DFの股を抜けてGKの手をかすめ、ゴールネットを揺らした。

 久保は試合後の取材で次のように振り返った。

 その模様がマジョルカのユーチューブ公式チャンネルで公開されている。

「何も考えていなくて、まず右へ持って行き、左(久保の左足のサイド)を切ってくると思ったので、そのまま(右足で)入らなかったら『次でいいや』とシュートを打っていきました。軌道は見えなくて、本当に入って良かったです」

 久保はそのようにゴールシーンを振り返る。そして今回は積極的にゴールを狙っていったと言う。

「監督から今日は、相手は『矛が強い分、盾は弱いぞ』という話があったので、常にカウンターを狙っていました。そこからいい形でゴールを取れて良かったかなと思います」

 守備のタスクもこなしながらゴールへ向かう。低いポジションでのプレーも増えるだけに、その分、運動量は増え、機会は限定される。久保はその役割を受け入れ、さらに貪欲にゴールを決めていきたいと語る。

「正直むちゃくちゃキツイですし、普通のウイングの倍以上の仕事を求められていると思います。そんなに簡単にボールを持てるチームではないので。今日の結果を最低限にしていければ、(1部リーグ)残留はできると思います」

 6試合ぶりの先発起用に応えてのゴール――。ここで掴んだチャンスを、逃すつもりなどない。

「これで、次はまた試合に出られるはずだと思うので、結果で示していくことが一番。毎週生き残って、どんどんチームを助けていければと思います」

 チームを助ける。そのための力にならなければ、と18歳の久保は誓う。

「誰しもが先発したいですし、誰しもが90分試合に出たいです。自分は何分間の出場時間であっても最大限チームを助けることに変わりはありませんが、やはり先発で出たいですし、出られる力はあるので、それを見せられて良かったと思います」

 マジョルカは6勝4分15敗(26得点・42失点)の勝点22の暫定17位。このあと降格圏の下位3チームの試合が行われる。次節は3月1日(2日2:30)、目下3位と好調なヘタフェCFとホームで対戦する。

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[文:サカノワ編集グループ]

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