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【東京五輪】「中止」「延期」「無観客」予選や準備に影響…憶測飛び交う

どうなる、東京オリンピック。(C)SAKANOWA

2022年夏季開催案も!? 「新型コロナウイルスの感染が収束しない場合、延期はない中止と聞いた」という発言も。

 東京2020オリンピック・パラリンピックは、果たして開催できるのか――。中国から広まった新型コロナウイルスは、同国武漢で今後収束に向かうのではないかという見解も示されてきている。また日本では依然大規模感染の危険性もあり警戒が続くなか、一方、イタリア、ドイツ、スペインなどヨーロッパでここ数日、むしろアジア各国以上の大型のクラスターが発生している。

 そうしたなか、7月24日(サッカー競技は22日)から8月9日まで開催予定の東京オリンピックについて、「無観客」「延期」「中止」と、ここに来て、さまざまな憶測が流れ出した。

 アメリカの『ウォールストリート』は3月11日、大会組織委員会の日本人理事のインタビューを掲載。1年後では調整は難しいものの、2年後に延期しての開催はあり得るという可能性を挙げている。中止はないと強調している。

 一方、同じくアメリカの『インサイダー』など複数メディアは同じく3月11日、バスケットボール・アメリカ代表のグレッグ・ポポヴィッチ監督が「新型コロナウイルスの感染の改善が見られない場合、東京オリンピックの延期はない、中止になると聞いた」というコメントを掲載した。

 また、『タイム』誌も中止の可能性に関する記事を掲載。変更がある場合、5月末がIOCが最終判断を下す”リミット”に。また、IOCが受ける経済的損失は確かにあるものの、2022年の北京冬季五輪まで十分乗り越えられるだけの資金的な体力はあると伝えた。

 現在、日本国内外で予選を兼ねた競技が無観客で実施されている。五輪収入の約70パーセントが放映権料によるものとされ、観客なしで大会が行われる可能性も否定できない。ただし、ヨーロッパをはじめ、予定されていた代表選考の予選を開催できるか分からない、さらには五輪までのさまざまなスケジュールを消化できないという状況も伝えられる。つまり、ホスト国である日本だけの問題ではなくなってきている。

 京都と福岡で予定された国際親善試合など、サッカーU-23日本代表の3月の活動はすべてキャンセルされた。日本サッカー協会の関塚隆技術委員長は「東京オリンピックに向けたU-23日本代表の強化プランも、改めて検討していくことになります。5月にJヴィレッジで予定されているトレーニングキャンプなど現時点で変更されたものはありません。JリーグやAFCチャンピオンズリーグ、新型コロナウイルスの状況などを見ながら今後検討を進めていきます」とコメントしている。すでに混乱をきたしているのは明らかだ。

 オリンピックでは1万1000人、パラリンピックでは4400人の選手団、さらに約8万人のボランティアスタッフが集結する予定ではある。ただし、あと4か月、選手たちが競技に一心に集中できる「祭典」の日を迎えることはできるのだろうか。

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[文:サカノワ編集グループ]

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