東京五輪金メダル獲得へ黄信号、高倉監督「なでしこJは精密機械。一つ歯車が狂えば…」。日本女子代表、米国に負け3連敗

アメリカ戦に臨んだ日本女子代表の田中美南。写真;早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

指揮官は”単純ミス”からの失点と分析するが――。

[She Believes Cup 第3戦] 日本 1-3 アメリカ /2020年3月11日(日本時間12日9:00)/トヨタ・アリーナ

 She Believes Cup[シー・ビリーブス・カップ]最終第3戦、日本女子代表(なでしこジャパン)はアメリカ女子代表に1-2で敗れた。日本はスペイン(●1-3)、イングランド(●0-1)と3連敗を喫し、最下位で大会を終えた。

 0-2で迎えた58分に岩渕真奈のスペイン戦に続くゴールで1点差にしたものの、83分にアメリカに追加点を決められ、終わってみれば1-3とスペイン戦と同じスコアで黒星を喫した。日本は今大会、岩渕の2ゴールしか奪えなかった。

 高倉麻子監督は次のように試合後語った。

「今日のゲームもそうですけれど、3試合ともやってはいけないミスから、自分たちでゲームを壊してしまったというのが正直なところ。それが今の集中度のなさ、選手たちの今の状態なのだと感じました。

 ただ今日は自分たちのやりたいことを攻守ともに出せていたと思いますし、その部分はプラスに捉えています。他にも(世代的に)上がってきた選手がある程度やれることも分かりました。それでも勝負どころで『やってはいけない』という危機感を出せないと、結局こうしたゲームになってきてしまいます。

 後ろからのビルドアップは前向きに取り組むなかでのミスでしたが、シンプルな判断や技術のミスは、こうしたレベルの相手には致命傷になります。状況に応じて蹴ってもいいとは言っていますが、そのへんのゲーム勘や判断する力は、やり込んでいきながら、もう一度確認していければと思います」

 指揮官はそのように単純なミスからの敗戦だと強調した。とはいえ、いずれもシステムや戦術上、相手に狙われて決められた失点でもあった。高倉監督は”単純ミス”と強調するものの、それだけではない。なぜ、そのミスは起きているのか? 機能的な問題点にも目を向けたい。

 目標である東京オリンピックでの金メダル獲得。そこに辿り着くためには、かなり多くの課題があるように感じられたが――。 

「この3つの試合の結果だけを見れば『難しいのではないか』と言われると思います。しかし自分も、選手たちも、金メダルへ誰一人諦めていません。なでしこのサッカーは精密機械のようなもの。歯車が一個狂った、ネジが一本緩んだというだけで、まったく機能しなくなると言っても過言ではありません。そういった意味では、今回は正直いろんなものが揃わなかったと言えます。ただ、場面場面、部品部品で見れば、選手がやれることと役割は見えました。とにかく一つひとつやるべき階段を上がって、必ず最後は自分たちが勝つという気持ちでやっていきたいです」

 なかなか、ゴールへの道筋が見えてこなかった。3人目まで連動するプレーは限られ、個々の打開力に懸かってきていた感は否めない。そういった不安や課題は一向に改善されずにいる。

 東京五輪まであと約4か月、ここから課題改善と上積みを示すことはできるだろうか――。

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[文:サカノワ編集グループ]

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