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久保建英のレアル・マドリード復帰へ「3つの問題点」。スペインメディアが指摘

久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

一方、ウイングは固定されず。逆にチャンスでもある?

 スペインメディアの『デフェンサ・セントラル』は3月15日、「久保のマドリード復帰への3つの問題点」と題し、RCDマジョルカの日本代表MF久保建英が所属元のレアル・マドリードに今夏復帰するための3つの解消すべきテーマを挙げている。

 久保は昨年6月、18歳の誕生日になるとともにFC東京を退団し、フリーの身となって移籍金なしでレアル・マドリードに加入した。当初は実質3部リーグに所属するBチームのカスティージャで1年間プレーする予定だったが、ジネディーヌ・ジダン監督の招へいされたプレシーズンマッチで活躍。そのプレーを見知ったスペイン1部リーグの複数クラブからオファーを受けて、18歳のレフティはマジョルカへへのレンタル移籍を決断した。

 記事では、まず久保はこれまで公式戦通算25試合に出場し、3得点・3アシストを記録しているが、そのうちスタメンが14試合だったことを指摘。ビセンテ・モレノ監督のもと、マジョルカでより重要な存在になっているのは明白である。ただレアル・マドリードでスタメンを勝ち取るまでには、まだ到達していないのではないかと疑問を呈する。

 2点目が、EU圏外の外国籍選手の問題だ。スペインリーグでは1試合で「3人」までがその枠を活用できる。ただレアル・マドリードに復帰した場合、エデル・ミリトン、ヴィニシウス、ロドリゴ、ヘイニエルのブラジル人選手4人がすでにいる。そこに久保も加わり、その座を争うことになるのだ。

 そして3点目が、ライバルの多さである。アタッカー陣は確かに豊富だ。ルカ・モドリッチ、イスコ、ハメス・ロドリゲス、ルーカス・バスケス、ガレス・ベイル、ヴィニシウス、ロドリゴ、ブラヒム・ディアス。さらに久保と同じくレンタル組のマルティン・ウーデゴール(レアル・ソシエダ)、ダニ・セバージョス(FCアーセナル)、オスカル・ロドリゲス(CDレガネス)らが復帰する可能性がある。そこに、エデン・アザールも加わってくる。

 そういったライバルに揉まれるなか、ジネディーヌ・ジダン監督を「夏に復帰したならば、プレシーズンの間に納得させなければいけない」と強調している。

 記事で書かれているのは以上のこと。ただ逆に言うと、レアル・マドリードの現状ではレギュラーは誰にも約束されていない。むしろ、レアルのウイングのポジションが安定せずにいることは、久保にとってチャンスにもなり得る。加えてインサイドハーフなどでも適応力を見せられれば、より重宝されるはずだ。もちろん一方で噂されるレアル・ソシエダへのレンタルなど、ヨーロッパリーグやチャンピオンズリーグに参加できるチームでどれだけできるのかも見てみたいとも言えるが。

 スペインリーグは新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、最低でも2週間が中断となった。マジョルカは4月5日、ホームで19位のレガネスと対戦する予定だ。

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[文:サカノワ編集グループ]