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長谷部と鎌田のフランクフルト選手ら給与一部免除「全従業員の雇用を守るため」

フランクフルトの鎌田大地。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

選手・コーチ・フロントが約3か月分の20パーセント。約17億7000万円を管理職以下のスタッフらのために充てる。

 元日本代表の長谷部誠、日本代表の鎌田大地が在籍するドイツ・ブンデスリーガ1部のアイントラハト・フランクフルトは4月9日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴いクラブ経営にも大きな打撃が予想されるなか、選手と監督・コーチ、そしてフロントスタッフ(管理職)らが給与の一部を免除することで合意したと発表した。

 コロナウイルス感染によって、今後リーグが再開した場合には無観客試合が予定されている。いずれにせよ、2019-2020シーズンから経営面での大きな損失が見込まれている。そのため、同意した選手、コーチングスタッフ、フロントスタッフなどが、4、5、6月の給与の20パーセントを免除することで合意した。

 クラブは今回の「コロナ危機」によって、短期的な被害額について調査。どういった面でコスト削減をできるか対策を講じていく。そのうえで、従業員の雇用を守る――この危機を全員で乗り切る、ことを確認している。

 スポーツダイレクターのフレディ・ボビッチ氏は、次のようにコメントしている。

「私たちはこの厳しい時間を、ともに過ごしていいます。そうしたなか、たくさんの従業員がこのクラブのために貢献してくれています。スポーツをしている私たちは、ここでこそ責任を負いたいと考えています。選手たちとの話し合いは、とてもポジティブなものでした。選手たちも役割や責任について考え、理解してくれています。この危機が始まった頃から、アイントラハトの従業員をどのように保護するのか、そういったことに非常に関心を持ってくれていました。もちろん、経営的な赤字が決定的になった時、この合意も効力を持ちます」

 クラブの財務担当者によると、今回のこの措置で、少なくとも1500万ユーロ(17億7000万円)が、管理職以下のスタッフ、(試合など)短時間のスタッフに充てられれるということだ。

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[文:サカノワ編集グループ]

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