シント＝トロイデンが選手給与を一部減額、地元の病院に寄付

新型コロナウイルスの感染が続くベルギーで、高齢者も多いエリア。継続的なサポートを予定。

　ベルギー１部リーグのシント・トロインデンVVはこのほど、新型コロナウィルス感染拡大に伴うチームの活動休止を受けて、トップチームの全選手との報酬の減額について合意したと発表した。この合意に基づき、2020年４月の月給が減額される。減額した給与の一部を、新型コロナウイルス感染症対策への支援としてシント＝トロイデン病院に寄付することを決めた。

　今回の寄付は、医療用マスク、PEEPバルブ、医療用ガウンの製作費用に充てられる予定。 新型コロナウイルス感染症対策に対する広範への支援が必要で、この緊急事態に最前線で戦うシント＝トロイデン病院で働く方たちの安全に寄与できればと考え、今回の支援を決めた。

　シント＝トロイデン市は高齢者人口率が高く、ベルギー国内では感染者と死者数が多いエリアとなっている。今後もシント＝トロイデン市内の病院で不足している医療機器の製作費用の支援など、チームとして継続的にサポートしていく予定だ。

　シント＝トロイデンには、シュミット・ダニエル、鈴木優磨、伊藤達哉、松原后と、日本人４選手が在籍している。

[飯塚晃央CFO コメント]
「世界中でコロナウィルスの危機的状況が続くなか、ベルギー国内はロックダウン状態が１か月以上継続し、我々STVVも試合を開催することができず歯がゆい思いをしています。この状況下でSTVVが社会・地域に還元できることは何かと考えを進めて行くなかで、現場の最前線に立って奮闘されているシント＝トロイデン病院への支援をさせていただくこととしました。賛同いただいた選手の方々には感謝申し上げます。 我々は引き続き一致団結してこの局面を乗り越える努力を人々に呼び掛け続けるとともに、こういった時にこそサッカークラブとして地域や、そこに住む人々に対してできうる支援を引き続き行ってまいります」

[ジョーダン・ボタカ （キャプテン）コメント]
「現在の世界的な緊急事態は、STVVだけではなく、世界中の人々で一致団結して解決する必要があると気付きました。僕たちが生活をしていて、本拠地としている市がベルギーの中でも大きなダメージを受けているのを見て、どうにかして助けられないかと考えました。そこで、選手たちの給与分からシント＝トロイデン病院へ寄付することを皆で決めました。新型コロナウイルスと最前線で戦っている看護師、医師をはじめとする医療従事者の皆さん、苦しんでる患者の皆さんを少しでもサポートできればと思います。皆でこの状況を乗り越え、強くなって戻ってきたいと思います」

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[文：サカノワ編集グループ]