コロナ中断、ブンデスリーガ5月15日再開へ。学校より優先、決定の背景とは?大迫のブレーメンは「23日」を主張するが…
ブレーメンの大迫勇也。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
決して「全会一致」ではなかった。
新型コロナウイルスの影響により中断していたドイツ・ブンデスリーガ(DFL)が5月15日に再開される。アンゲラ・メルケル首相が無観客試合(ドイツでは「ガイストシュピール=ゴーストゲーム」と呼ばれる)による開催を容認し、その後、大衆紙『ビルド』が入手した1部・2部36クラブへの通達で、「15日再開」で開催する方針が伝えられたという。7日にもスケジュールが発表される。
メルケル首相と州首相(知事)による話し合いは「全会一致」で、ブンデスリーガの再開を認めるという内容だった。しかし議論は「デイケアや学校の再開についてよりも時間が割かれた」(『ビルド』)ということで、決して「全会一致」ではなかったという。先日のヘルタ・ベルリンのサロモン・カルーがロッカールームで握手を交わし、3選手で密接した状況で語り合っていた様子をアップしたライブ配信ビデオは、社会的にもサッカーに与えた心証が悪く、州首相の中にはサッカーを優先することへの疑問の声も挙がった。そうしたなかで、25万人がブンデスリーガに関連する仕事に従事していることから「ビジネスを優先」する形で、リーグ再開が決定された。
再開時期については多くのクラブが「できるだけ早く」と15日のリスタートを主張した一方、日本代表FW大迫勇也が所属するヴェルダー・ブレーメンは23日を希望。決定から全体練習を経て、試合をするためには少しでも時間が必要であり、平等ではないと主張している。
ただし新型コロナウイルスの第2波の到来もあり得るなど先が見えない状況下、可能なうちに試合開催を優先したいという意図が感じられる。一方、現在17位で降格の可能性のあるブレーメンは、試合開催もしたいが成績が悪化することだけは避けたいという難しい立場にいる。7日のDFL総会の前に再開時期について決定される。
欧州主要リーグでは最初の再開となる。この運用が成功すれば、Jリーグにとってもかなりの参考になる。
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[文:サカノワ編集グループ]