【名古屋】日本代表MF相馬勇紀が小学生時代に心掛けた「たくさん寝ること」
名古屋の相馬勇紀。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
緊張しない理由は? 徹底した準備――早稲田大の推薦入試に向けて、小論文対策で約70本を書いたことも明かす。
新型コロナウイルスの影響によりJリーグが中断するなか、名古屋グランパスの日本代表MF相馬勇紀が5月17日、ファンクラブの会員とオンラインで語り合う企画「選手と話そう」に登場し、5人の名古屋ファンやその家族と様々なテーマについて語り合った。
そのなかで小学生時代に心掛けたことを問われた相馬が真っ先に答えたのが「たくさん寝ること」だった。最低10時間は寝ていたそうで、しっかり休み、そして、たくさん学び、遊んでサッカーをしていたということだ。
また、ファンからの「すぐに緊張してしまいます。緊張しないためにはどうすればいいでしょうか?」という質問に、相馬は次のように体験を踏まえて語った。
「緊張する理由はおそらく、心のどこかに不安があるからだと思います。上手く行くかな? できなかったらどうしようかな? と。ただ、不安になるよりも、自分はこれまで頑張ってきたのだからと自信を持てば大丈夫だと自分に言い聞かせてきました。そうなると、サッカーであれば、よし楽しもうと思えます」
そして就活生であるというファンからアドバイスを求められた相馬は、自身の過去のエピソードを明かした。
「難しいアドバイスはできないですけれど、僕は早稲田大に自己推薦で受験した際、小論文と面接で受かりました。そこに向けて、僕は小論文を練習で70回ぐらい書きました。『俺ほど練習したり、準備したりしている人はいないだろう』という気持ちになれて、(本番は)自信しかありませんでした」
そのように相馬は、微に入り細を穿つ徹底した『準備』こそが、『本番』での自信であり、『結果』につながるのではないかと話していた。少なくとも、後悔はしないはずで、その経験は必ず生きると。
そしてイベント後のメディア対応で相馬は「(小論文70回について)毎日書いたことも、1日2本書いたこともありました。大学に行けなくなってしまうという追い込まれた受験だったので、めちゃくちゃ書きました」と話した。
もちろん、サッカーは相手がいる相対的なスポーツであるので、状況は大きく異なる。ただ、23歳になる名古屋のアタッカーは「準備できるのにしなかった場合、きっと後悔すると思います。だから僕は試合に挑む時、ストレッチをはじめ、これ以上できることはないなというところまで持っていって臨んでいます」と言う。
相馬にとっても、ファンから刺激を受けたり、いろいろな発見があったり、有意義だったという。相馬とファン、両者にとって貴重な時間となったようだ。
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[取材・文:塚越 始]