【大分】川崎から加入したFW知念慶が静かに熱く燃えている「プレーの幅を広げ、サイドからの得点の形を確立したい」
大分の知念慶。(C)OITA TRINITA
3年連続タイトル獲得に貢献。ゴールを決めることで「チームはもっと上へ行ける」。
大分トリニータのFW知念慶がこのほどオンラインでの取材に応じ、7月4日に決定したJ1リーグ再開に向けて抱負を語った。
今季川崎フロンターレから期限付き移籍で加入した25歳のストライカーは、まず無観客でリーグ2試合が行われることについて、「海外の無観客試合を見た時、練習試合感が強かった。本番という気持ちで臨めるのか不安もあります。ただ無観客でもチームとして、モチベーションを上げてやっていきたいです」と決意を示す。
全体練習に突入したなか、現在は「とにかくいい準備をしたい」という一点にフォーカスする。
「試合をしていた2か月前とは体の状態が違っていて、(再開までの)1か月で戻るのか不安はあります。ケガしないことを心掛けて、細かい部分を取り戻していきたいです」と、知念も大分の一員として、一歩ずつしっかり準備していく心構えを示す。
なお政府の見解をもとに、このまま新型コロナウイルスの感染拡大を収束していければ、リーグ戦は7月10日以降、段階的に観客を動員。当面は昭和電工ドーム大分であれば5000人以下で開催されることになる。
沖縄の南風原中学、知念高校、愛知学院大学を経て川崎に加入。プロ4年目、3年連続主要タイトルを獲得してきた昨季のカップウィナーズから、覚悟を持ってキャリア初の移籍を決断した。
知念はその決意を改めて語る。
「大分と川崎では、チーム戦術が大きく異なり、大分に来たことで、自分のプレーの幅が広がると感じています。大分ではサイドからの攻撃が多く、自分の得点パターンの中では少ない形でした。しっかり大分で、『サイドからのクロス』という得点パターンを確立していければ、チームはもっと上へ行けると思っています。大分の戦術にあった得点の形を築けるように、さらに頑張っていきたいです」
俺が最後はしっかり決める――。ストライカーとしての血が騒ぐ。
「まだ2試合しかやっていませんが、ゼロからの気持ちで再開からやっていければ点は取れるはずです。しっかり準備していきたいと思います」
知念は7月4日の再開を待ち侘び、「僕らの必死に戦う姿であり、諦めずゴールに目指し続ける姿勢で、皆さんに元気やいいニュースを届けられるように、精一杯頑張っていきたいと思います」と、サポーターに呼び掛けた。
Jリーグの日程とカードは改めて組み直され、6月15日に発表される。Jリーグは当面、移動リスクを考慮した編成をすると発表している。
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[取材・文:塚越始]