【Jリーグ】今季の賞金は全て「半額」。4億円をコロナ禍のクラブ負担に活用
写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
理念強化配分金については今後協議。トップ選手14人が“健康”であれば試合は自動的に開催へ。
Jリーグは6月16日に第9回臨時実行委員会を開き、リーグ開幕・再開後の試合開催可否判断、PCR検査センターを運用するうえでのガイドライン、資金拠出についてなど、公式戦が行われるようになったあとの様々なシチュエーションについて話し合った。
そのなかで、Jリーグ、ルヴァンカップ、個人各賞について、今季は半額にすることを申し合わせた。今後の理事会に諮られ正式に決定する。
J1リーグの賞金総額は約8億円(J1リーグ1位:3億円、2位:1億2000万円、3位:6000万円~6位まで、MVP:200万円、ベストイレブン:100万円、ルヴァンカップが優勝:1億5000万円、MVP:100万円など)で、半額にあたる4億円がすべて、新型コロナウイルスにより影響を受けた各クラブへの負担に活用される。
理念強化配分金の扱いについては、今後協議をしていく。
PCR検査、同検査センターの運用費用はJリーグが捻出し、その賞金削減分は活用されない。村井満チェアマンは「すべてクラブ負担分に使われます」と説明した。
また、1)試合エントリー可能な選手・スタッフを明確にすること 2)感染者・感染疑いのある選手がいる場合の試合開催の可否判断のフロー 3)代替開催日の設定方法――についても話し合われた。
試合開催のための基準人数は「14人そのうちゴールキーパー1人を含む」に設定。例えばクラブに感染者が出た場合でも、トップチーム契約を結ぶ中で、その人数に達している場合、自動的に試合が開催されることを確認した。ただし、J3に参加するU-23の2チームは例外とする。
その基準人数に達しない可能性がある場合、試合2日前の正午にクラブがJリーグへ連絡。どのような編成であれば試合開催できるかを協議する。
基準人数に達していない場合でも、例えばユースの選手を活用するなど柔軟に対応していく。つまり、万が一クラブ内で感染者が出た場合、主力の大半が出場できないなど状況が起きた場合でも、“トップ契約を締結する健康な選手14人”がいれば、試合開催されるということだ。
審判に関しても、主審と副審2人がいることが試合開催条件になる。
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[取材・文:塚越始]