【鹿島】左CBで練習試合出場。山本脩斗が引き出す「普段見えないところ」
鹿島の山本脩斗。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
チームとしての完成度を高める一方、「そこは競争」とポジション獲得に挑む。
J1リーグの鹿島アントラーズは6月17日、鹿島ユースとの練習試合(35分×4本)を行い、トータル10-0の勝利を収めた。その3、4本目に出場した山本脩斗がオンラインによるメディア取材に応じて、35歳で迎える新領域とチャレンジについて語った。
山本は「徐々にチームとしても、やりたいサッカーができてきたかなと思います。まだまだな部分もあるので、ここから完成度を上げていきたいと思います」と、現在の心境を語った。
今回の鹿島ユース戦では、左のセンターバックとして出場。カテゴリーが2種の相手ではあるものの2本とも無失点で抑えた。
「経験の面ではそんなに多くなく、まだ不慣れなところもありますが、まずミーティングで言われて求められていることをできるだけ意識しながら、ポジショニングなど意識してやっています」
ザーゴ監督からの要求――。
「ビルドアップは求められているところです。自分の課題でもありますが、そういったところを練習でもワンタッチ、ツータッチで相手を見ながら早い判断が要求されているので、練習を通して、いいパフォーマンスを出せるように取り組んでいます」
今回は関川郁万とコンビを組んだが、「試合の中でお互いに声を掛け合いながら、いい関係でできました」と補完し合えたという。前日には、センターバックのブエノのアトレチコ・ミネイロへの移籍が発表された。最終ラインでのポジション争いは、むしろ一段と活発になりそうである。
「試合期間が空いて、またゼロからのスタート。練習試合とトレーニングを含め、お互いにいいパフォーマンスを出していかないといけない。そこは競争だと思います。再開に向けて、まずチームとしての完成度を高めるため、高い意識を持ってチームのためにやっていければと思います」
そのように鹿島で7年目を迎える山本は、まず勝利から逆算し、チーム内で何ができるかに思考を働かせる。
「昔は中盤や前目のポジションをしていましたが、プロになってからは後ろのサイドバックであり、2、3年前からはセンターバックもしてきました。いろんなポジションでプレーすることで前を動かしたり、センターであればサイドバックを動かしたり、そういう普段見えないところが見えてくるので、そこはプラスに捉えて、日ごろからやっています」
ザーゴ新監督のもと、プロ13年目の山本が新たなる領域にチャレンジし、自らのプレーとともに鹿島の戦い方の幅を大きく広げようとしている。
クラブが発表した鹿島ユースとのトレーニングマッチの結果は次の通り。
1本目:2-0
2本目:1-0
3本目:1-0
4本目:6-0
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[取材・文:塚越始]