久保建英のソシエダ移籍が難しい理由。レアル・マドリードはそこまで太っ腹か

久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

レンタル継続の場合、最有力と言われるが…。ウーデゴールとの“マドリーコンビ”結成を認めるだろうか。

 レアル・マドリードからRCDマジョルカにレンタル移籍中の日本代表MF久保建英が、6月30日のセルタ・デ・ビーゴ戦で先制のPKをもたらす起点になるパスを含めると全5ゴールに絡む圧巻の活躍を見せた。試合は今季最多5ゴールを奪ったマジョルカが、5-1の大勝を収めた。

 それでも2部降格圏18位に沈むマジョルカだが、17位のセルタと勝点5差に縮めた。残り5試合、まだ厳しいもののあと1勝(3ポイント)を詰めて最終版に持ち込めれば……という状況に持ち込めた。

 その久保の来季去就がスペインで話題を集めている。2020-21シーズンは、果たして、どこでプレーするのか? 

 ◎レアル・マドリード復帰 ◎レアル・マドリードからのレンタル継続による・他チーム移籍・マジョルカ残留・海外での武者修行――そういった選択肢が挙げられてきた。

 なかでもレンタル継続の場合、移籍先の条件として「欧州カップ戦(チャンピオンズリーグやヨーロッパカップ)に臨めるチーム」が挙げられていた。そこで有力候補の一つとして、常に名前が出ていたのが、レアル・ソシエダだった。

 しかし、レアル・ソシエダには同じくレアル・マドリードからレンタル移籍しているノルウェー代表マルティン・ウーデゴールが在籍し、現在中心選手として活躍している。そして彼は今季から2年間のレンタル移籍の契約を結んでいて、これまでに来季ソシエダに残留する意向を示してきた。

 もちろん、それは本音かどうかは定かではない。

 ただ、そもそも久保がソシエダに移籍する場合、ウーデゴールのレアル・マドリード復帰に代わるピースとして、一番の候補に挙げられてきていた。

 つまり白い巨人の都合で、契約が1年短縮されるのであれば、ウーデゴールクラスの活躍が期待される選手を加えてほしい――というもっともな理由からだ。両クラブの関係が友好的であることも、そういった融通の効いた話の実現性を高めていた。

 しかしウーデゴールが残留したソシエダに、さらに久保も加わる――。そこまでレアル・マドリードが太っ腹な決断を下すだろうか。

 今季からレアル・マドリードからのレンタル組は、マドリード戦に出場することが認められている。上位進出を狙う“ライバル”にもなり得るソシエダの前線に、保有権を持つそんな実力あるタレント二人が並び、打倒レアル・マドリードを掲げて挑んでくる。そのシチュエーションを喜んで受け入れるほど寛容だろうか。

 もちろん、将来的にはそのほうがレアル・マドリードにとってはメリットがあるという戦略を立てる可能性もあるかもしれない。が、意外に下手をすると、レアル・マドリード、久保、ウーデゴール……それぞれにとっての妙なプレッシャーもかかり(上位を狙うが、レアル・マドリードには気を遣う)、リスクやデメリットも増してきそうである。

 レアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督は久保について、「素晴らしい。本当に面白い選手です。(マジョルカでレギュラーとしてプレーしているが)私たちはその先、このチームでどうなるかを考えて見ています。来季のことは、これから考えればいいでしょう」とまで語っていた。

 決して自チームの選手への不平などを一切言わないジダン監督だが、そこまで称賛される選手も数少ない。

 もちろん、水面下でどのような動きがあるのかまでは分からない。

 ただ最も可能性が高いのは、一旦レアル・マドリードに戻り、プレシーズン、さらにはもしかすると移籍期間(8月4日から10月5日まで)ギリギリまでプレー。そこでのチーム事情(ハメス・ロドリゲスやガレス・ベイルの状況など)や首脳からの評価、そしてジダン監督との話し合いなどを経て“決断”を下す――。EU外の外国籍選手枠などの課題がある程度クリアされれば、久保がレアル・マドリードでプレーするという可能性も大いにあり得るのではないだろうか。

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[文:サカノワ編集グループ]

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