久保建英のレンタル移籍、総額「6億円」。レアル・マドリードの設定に小規模クラブ撤退か
久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
興味を示すセルタも、その条件では厳しい…。
RCDマジョルカへの期限付き移籍を終え保有権が一旦レアル・マドリードに戻る日本代表MF久保建英の2020-21シーズンの動向が、スペイン国内外でより注目を集めている。マジョルカの2部降格により市場価格の高騰した久保は、レアル・マドリードへの復帰、あるいは新たなレンタル先を探すことになる。あと1年レンタル移籍する場合、地元メディアによると、スペイン国内の10チーム、さらにヨーロッパのUEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)やヨーロッパリーグ(EL)に臨むレベルの複数の名門や強豪クラブが獲得に向けて名乗りを上げているという。
そうしたなかスペインメディア『アス』によると、レアル・マドリードは、久保を貸し出す場合、トータルで年間計500万ユーロ(約6億1700万円)をノルマとして設定しているということだ。小規模なクラブでは、そう簡単に払えない額だ。
スペイン1部リーグに初めて挑んだ久保はマジョルカで、35試合に出場して(2308分)、4ゴール・5アシストを記録。ちなみに移籍専門サイト『トランスファーマーケット』では、久保の推定市場価格は今年4月の段階で130万5000ユーロ(約16億2000万円)だったが、7月更新時には2倍以上となる300万ユーロ(37億4000万円)まで跳ね上がっている。あくまでも一つの目安の値であるが、そう考えると「レンタル移籍・年間6億円」も妥当に感じられる。
また『アス』はレアル・ベティス、CAオサスナ、グラナダCFの3チームを有力候補に挙げ、2年契約を希望するセビージャFCとは条件が合致しなかったようだと伝える。
さらに『マルカ』は、セルタ・デ・ビーゴも久保獲得へ関心を示していると報じる。が、そのレンタルにかかる資金を確保することがネックになるのではないかと、問題点を挙げている。
スペイン国外では、オランダのアヤックス・アムステルダム、イタリア・セリエAのSSラツィオ、フランスのパリ・サンジェルマンなどが具体的に、19歳の日本代表に興味を抱いていると噂されてきた。
レアル・マドリードとしては「最低基準=500万ユーロ」を示すことで、まず、クラブをふるいにかけたい意向か。
とはいえまず、ラ・リーガを制したジネディーヌ・ジダン監督の意向が、何より優先されるという。久保を来季の戦力と考えるのか、まだ経験を積ませるのか――。間もなく始まるCL短期決戦を経て、久保の来季去就の話もより具体性を増す。
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[文:サカノワ編集グループ]