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ソシエダ久保建英「FW起用」で一発回答のゴール!U-19日本代表では宮代大聖と2トップを組み、大一番でアシスト

2018年10月、インドネシアU-19アジア選手権に臨んだU-19日本代表での久保建英。(C)AFC

水を得た魚のようにプレー、大きな収穫に。

[スペイン1部 1節] カディス 0-1 R・ソシエダ/2022年8月14日17:30(15日0:30)/エスタディオ・ヌエボ・ミランディージャ

 スペイン1部リーグ開幕1節、レアル・ソシエダの日本代表MF久保建英がカディスCF戦、右足ボレーで先制決勝弾を決めてみせた。2トップ起用に応えて、ギャップを突いてボールとマークを引き出す役割を担いつつ、自ら新天地でのファーストシュートを沈めさっそく「結果」を残した。

 トップ下では全方向から受ける厳しいプレスに苦しみ、右ウイングでは味方を生かし切れず自らもなかなか思うように生きず。2019年にJ1リーグのFC東京でブレイクした4-4-2の右MFが、これまで久保が最も輝いたポジションと言え、スペインに渡ってからは守備のタスクも求められることから、ポジションの“最適解”を見出す作業が続いてきた。

 この日、イマノル・アルグアシル監督が久保に任せたポジションは、4-1-3-2(中盤ダイヤモンド型の4-4-2)の2トップ。すると「まるで3年前からいるようだった」(アルグアシル監督)と周囲を生かしながら、自身の特長をチームに還元していった。

 守備のタスクをできるだけ減らし、前線の仕事により集中させる――。しかもアレクサンデル・イサク、ダビド・シルバ、ブライス・メンデスとの同時起用も実現。そのなかで、21歳のレフティが「武器」を発揮する回数が一段と増えた。

 過去の公式戦では2018年10月、U-19日本代表で2トップとして大一番で活躍している。

 U-20ワールドカップ(W杯)の出場権を懸けたインドネシアU-19アジア選手権・準々決勝のホスト国インドネシア代表戦で、宮代大聖(現・サガン鳥栖)と2トップを組み、その起用がハマった(他の試合では右MFやウイング起用)。

 当時は4-4-2で、ボランチに伊藤洋輝(現・シュツットガルト)、齊藤未月(ガンバ大阪)、右MFに藤本寛也(現・ジルヴィセンテ)、安部裕葵(現・バルセロナ)という、なかなかの顔触れである。

 スタジアムは6万人大観衆で埋まった大アウェー。試合中は猛烈なスコールにも見舞われた。力では上を行く日本が主導権を握るものの、ミスあるいは一発退場などアクシデントも起これば何があるか分からない……という雰囲気のなか、久保がポケットを突いた右クロスから宮代のゴールをアシスト! 日本が2-0の勝利を収めて、翌年のポーランドU-20W杯の出場権を手にした(ちなみに久保はその活躍もあって、インドネシアでは現在も人気選手の一人)。

 レアル・ソシエダに話を戻すと、今回はある意味奇襲とも言えた。今後、対策を練ってきた相手にどう対応していくか。また、カウンターを食らいやすいなど守備時のバランスも課題になった。

 もちろんアルグアシル監督が「インサイドでも、サイドでも、どこでも順応できる」と言うように、インサイドハーフ、トップ下、サイドでの起用なども可能。指揮官が久保の力を引き出す“最善手”の一つを示してくれたと言える。

 何より久保が水を得た魚のようにプレーできたことは大きな収穫だ。「FW久保」が、自身とチーム(日本代表を含め)の戦いの幅を一気に広げたことは間違いない。

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