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バイエルンが久保建英獲得へ「10億円」用意。ヘイニエルに対抗?

久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

ドイツ王者の“参戦”で条件が引き上げられたか。

 ビジャレアルCFは、いかにして久保建英獲得に成功したのか。スペインメディア『アス』が8月19日、その成功の背景についてレポートした。その中で、レアル・マドリードは久保の活躍に応じて、手数料を含め最大で500万ユーロ(6億2000万円)を、ビジャレアルから得られる可能性があると伝えている。その条件を引き上げたのが、バイエルン・ミュンヘンだという。

 RCDマジョルカでの期限付き移籍を終えた久保に対し、レアル・マドリードは当初、年俸200万ユーロ(約2億4000万円)、移籍金も200万-300万(約3億6000万円)に設定していたという。

 しかし、そこに乗り込んできたのが、ドイツ・ブンデスリーガで前人未踏の8連覇を達成、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも決勝進出を果たしたバイエルンだ。

 ドイツの絶対王者は久保獲得に向けて好条件を用意。違約金500万ユーロなど、トータル800万ユーロ(約10億円)を支払う高額オファーを提示したというのだ。

 ただし、レアル・マドリードと久保サイドは新シーズンも、基本的にはスペイン国内でのプレー継続を優先する考えだった。そこに破格の好条件が示されたことを受けて、久保の市場価値も高騰。獲得できるラ・リーガのクラブも絞られ、最終的にはウナイ・エメリ監督の強い意向もあり、ビジャレアルへの移籍が決定した。

 そのため、ビジャレアルも当初の設定額よりも“高め”のレンタルフィーを、レアル・マドリードに支払う必要性が出た。出場試合数や時間はもちろん、CL出場権の獲得など様々な条件を満たせば、最大で500万ユーロを「白い巨人」に支払うという。

 一方、レアル・マドリードに所属するブラジルの至宝と称される18歳のヘイニエルが8月19日、ドイツの名門ボルシア・ドルトムントに2シーズンに渡って期限付き移籍することが、両クラブから正式に発表された。バイエルンはドイツ国内のライバルのその動きを見越して、マドリードのもう一人の若手有望株であり、マジョルカで1シーズン通して実績を残した久保に“本気”を見せるため、より高い条件を示した可能性もある。

 ただレアル・マドリードのレンタル組では、久保がスペインに残り、ヘイニエルは2年間武者修行に出ることが決定。EU外国籍選手枠を考えると(3枠が埋まっているが、そのうちのヴィニシウスが間もなくスペイン国籍を取得予定)、久保がビジャレアルでしっかり結果を残せれば、2021年にレアル・マドリードに復帰できる“道”も示された。

 とはいえ今回の記事でも、久保加入に沸き立つビジャレアルだが、ピッチ上での争いはこれからだと強調している。いずれにせよ、19歳の日本代表レフティが、スペイン国内のみならず欧州を代表するメガクラブからも注目を集めているのは間違いない。

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[文:サカノワ編集グループ]

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