名古屋マッシモ監督が訴え「なぜ相馬勇紀のアキレス腱への汚いファウルを誰も書いてくれないんだ」
名古屋のフィッカデンティ監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
公式戦2連敗、やや悲観的な質問に対し「川崎に勝利を収めてからわずか2週間で…」。
[J1 ] 名古屋 – 横浜FM/2020年9月9日19:30/パロマ瑞穂スタジアム
J1リーグ名古屋グランパスのマッシモ・フィッカデンティ監督が9月7日、2日後のホームでの横浜F・マリノス戦に向けてオンラインによる記者会見を行った。最近公式戦2連敗で、3試合勝ち星なし。4強進出に向けて一発勝負だったルヴァンカップ準々決勝のFC東京戦(●0-3)、リーグ戦の不調を抜けてきた鹿島アントラーズとのホームゲーム(●1-3)とダメージの大きな敗戦が続いた。そのため冒頭、「チームをどのように引き締めたか」という質問を受けると、ミステルは堰を切ったように語った。
「現在のコロナ禍でなんとかサッカーをやろうとしています。そうした状況下にある感覚が、時に皆さん(記者)から抜け落ちる印象を受けます。今年の名古屋グランパスを見る時、Jリーグを見る時、そういった見方をされてしまうことも、されないこともあり、まず、お互いにその線引きはしっかりしておきましょう」
名古屋が川崎フロンターレに初黒星(〇1-0)をつけてみせたのが8月23日だった。わずか2週間前である。しかもその時はリーグ連勝であり、北海道コンサドーレ札幌(△0-0)との引き分けまで、「その時は上位の成績でした」。
ただ、ミステルは今回の“連敗”という点にフォーカスされることに違和感を覚えていた。1プレー、一つの判定でガラッと展開が変わり、その“何か”が連戦のためその後の試合にも影響を及ぼす。それもまた今季の特徴の一つに挙げた。
「今の名古屋が『たるんでいる』というのであれば逆に聞きたい。FC東京戦では開始5分も経たない時間帯、相馬(勇紀)選手のアキレス腱に対して後方から非常に汚い一発レッドカードで、しかも数試合出場停止であってもおかしくないようなファウルがあったものの、それをどの新聞記者も書いてくれませんでした。開始早々に数的優位になるべきだったと、審判が試合をぶち壊したと誰も書いてくれませんでした。そのうえで、(連敗していることで)私が『苦しい』というコメントを求めているのでしょうか」
さらにフィッカデンティ監督は鹿島戦についても2つのPKが与えられるべきだったはずだと主張。そうしたことに触れず“名古屋が悪い”という前提でのコメントを求められている印象を受けたため、「サポートしてくれているのかなとも感じてしまいます」とコメントした。
ミステルは「一つひとつの結果として失点をしてしまったところはミスがあり、改善すべきものとして位置付けなければいけません。ただ、湘南、川崎に1-0で勝ちました。これは本当に強いチームの勝ち方です。わずか2週間で、何もかも上手くいっていないと書かれてしまうのはおかしいのではないでしょうか」
「私は24時間をグランパスのために費やしています。ここで全力で戦っている選手たちのためにも。残念ながら連敗していますが、いろんな背景があってそのような結果になっています。まるで最下位のような扱いをされていますが、試合数も少ないなかで4位にいます。私はこの名古屋グランパスを支えているファン・サポーターのため、しっかり勝てるチームにするための作業をしています」
連戦による、ある意味、短期決戦とも言える。だから一気にネガティブな雰囲気に包まれてしまうこともあり得る。その悪循環を、指揮官は危惧していた。
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[文:サカノワ編集グループ]