オルンガに挑戦状!小林悠「もちろん優勝と得点王を狙う」、川崎で5年連続二桁ゴール達成
川崎の小林悠(2019年4月撮影)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
齋藤学のクロスから技ありヘッドで浦和を沈める。「ここ数年の中で、あれだけの選手はいない」という大きな存在だが――。
[J1 17節] 浦和 0-3 川崎 /2020年9月20日/埼玉スタジアム
J1リーグ川崎フロンターレのFW小林悠が浦和レッズ戦でチーム2点目をヘディングで沈め、今季リーグ通算10ゴールに伸ばした。小林の二桁ゴールは5年連続、通算7度目だ。首位に立つ川崎は山根視来、レアンドロ・ダミアンのゴールで3-0の快勝を収め、5連勝を達成した。
50分、川崎が先制点に続いて、相手バイタルエリアを攻略する。そのあと左サイドからペナルティエリア内に入った齋藤がタメを作って、クロスを放つ。すると小林は槙野智章のマークを交わしてファーサイドに抜けながら、技ありのヘディングで合わせて、GK西川周作のブロックを許さずゴールネットを揺らした。
「(齋藤のクロスについて)仕掛けながら僕をはじめ中にいる選手の動きをすごくよく見てくれていました。試合前に二人で話し合っていたので、決めることができて良かったです。(5年連続二桁ゴールについて)僕一人で取れている点はほとんどないですし、何よりチームメイトに自分の良さや動きを分かってもらえて、ゴールを決められています。本当にチームメイトに感謝しています」
味方の特長を最大限に生かそうとする動き出しの繰り返しは見事だった。加えてボールへの意識を強める槙野の守備時の癖も見抜いて駆け引きで上回り、その背後のスペースを攻略。32歳の熟練の味が光る一撃だった。
これで得点ランキング3位タイ。1位は16得点を決めている柏レイソルのケニア代表FWオルンガ、2位は11得点で勢いに乗る鹿島アントラーズのエヴェラウド。そして3位には昨季仲川輝人とともに得点王に輝いた横浜F・マリノスのマルコス・ジュニオールが並ぶ。
オルンガはすでに昨季最多得点15を超えるハイペースでゴールを量産している。ただ、川崎のチーム総得点数も18試合で55得点、1試合平均3.055点である。目標に掲げる「1試合3ゴール」を、しっかり上回ってきている。
小林は得点王を狙うと宣言した。
「(オルンガがまだまだ差をつけトップに立つが、得点王への意欲は?)もちろん目指しています。チームの優勝プラス得点王を目標にしています。とはいえ、オルンガ選手は本当にいいFWで、ここ数年の中でも、あれだけの選手はいなかったと見ていて思います。頑張ります!」
むしろ目指す存在がいることが、小林をより一段と奮い立たせているようだった。
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[取材・文:塚越始]