【浦和】復帰した宇賀神友弥の指摘「ボール保持した時、どのように崩すのか少し徹底されていない」
浦和の宇賀神友弥(2019年6月撮影)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
下部組織出身選手の他チームでの活躍ぶりに、「浦和を愛する自分としては…」。
[J1 19節] 浦和 0-2 横浜FC /2020年9月26日18:00/埼玉スタジアム
浦和レッズは横浜FC戦を0-2で落とし、ホームにて連敗を喫した。後半途中から右サイドバックに入り、8試合ぶりに実戦のピッチに復帰した宇賀神友弥が試合のあと、オンラインによる記者会見に応じて、次のように悔しさを滲ませた。
「ケガをして約1か月半ぶりの公式戦で、もう一度チームに勢いをもたらすため、周りの選手をしっかり動かして『前から行くんだぞ』という意思をチームに植え付けなければいけないと思って、試合に入りました」
浦和の監督と選手の思い描く攻撃をピッチで描けず、観ている人も共感しづらい状況が続いている。あるいはその守備時の“前からいく”という他に、チーム内での共通認識ができずにいるのか。
宇賀神はベンチから見ていた時、そしてピッチに立った時に感じた攻撃面の課題を指摘する。
「ボールを自分たちが保持している時にどのように崩すかが、少し徹底されていないのかなと、今日ピッチに立って改めて感じました。もう一度、チームとして積み上げてきた攻撃時のボールの動かし方を、やらなくてはいけない。シーズン半分を残した今、もう一度、原点に立ち帰る必要があると思いました」
何より埼スタで勝てずにいることを、浦和の背番号3は申し訳なく感じていた。
「ホームで勝つことができずにいて、スタジアムに来てくださったサポーターの皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです。次節(26日のFC東京戦)は上位相手にホームでできるので、違った姿、戦う姿をしっかり見せたい。ピッチに立つためにしっかり準備をして、また自分が『闘うんだぞ』というスイッチを入れられるようなプレーを見せたいです」
そのように埼スタのピッチに立つ以上、何より闘志が大切だと改めて強調していた。
また、横浜FC戦では浦和ユース出身で仙台大卒のルーキーである松尾佑介に2ゴールを決められた。下部組織出身の先輩にあたる宇賀神は、「(浦和下部組織出身の選手が)他のチームで活躍するのも素晴らしいですが、一番の理想は浦和レッズで活躍し結果を残すこと。少し寂しい気持ちもあります。浦和を愛する自分としては、喜ばしいですが、そういった選手に結果を残される悔しいゲームになりました」と複雑な思いを口にしていた。
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[取材・文:塚越始]