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【Jリーグ】降格救済金は1年延長、ACLチーム配分金1億円に増額

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サカノワスタッフ

2017シーズンのACLを制した浦和レッズ。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

新型コロナウイルス影響への措置。ACLチームのサポートは、理念強化配分金の停止に伴い。

 Jリーグは10月13日に理事会を開き、2021年度の配分金について決定したと発表した。「均等配分金」は現在の水準(J1:3億5000万円、J2:1億5000万円、J3:3000万円)を維持する一方、「降格救済金」について支払い期間を1年延長する。同救済金はこれまで降格チームに対し1シーズンのみ対象としていたが、2022シーズンにJ1から最大4から5チームの降格もあり得ることから、セーフティネットの施策として設けられた。

 Jリーグによると、「降格救済金」は支払期間を1年延長、降格1年目は降格前所属リーグの均等配分金額の80パーセント、降格2年目は60パーセントを受け取れる。

 例えば、J1からJ2に降格した場合、1年間は2億8000万円が支払われ、2年目からは「なし」になっていた。今回の措置で、2年目(最短で2023年)に2億1000万円が確約されることになる。

  J2からJ3に降格した場合は、1年目が1億2000万円、2年目が9000万円。

 万が一、J1→J2→J3と1年ごとに降格した場合、降格2年目は「J3・1年目=1億2000万円」の対象となる。

 また「2020年度の順位と2021年度の順位に基づく理念強化配分金」は「停止」される。Jリーグは「本来期待する価値向上に利用されにくい環境下にあるため、大会運営費やクラブ支援の各施策の原資とするため、2020年以降の順位に基づき支給する理念強化配分金は一旦停止とする。コロナ禍の終息を待って、再度同配分金の取扱は協議する」と説明している。

 さらに「ACLサポート配分金」については、1億円に増額される。これは理念強化配分金の停止に伴い、ACL(アジアチャンピオンズリーグ)への出場クラブの経済的負担が増すため、理念強化配分金停止時、ACL出場クラブへのACLサポート配分金を、1クラブ1億円と定めた。

 加えて、大会賞金は、今シーズンは半額としていたが、2021年度は2019年度の水準に戻す。「ファン指標配分金」の配分方法については検討中で、総額は維持する方針。「JリーグU-21選手出場奨励金」は引き続き停止される。

 Jリーグの村井満チェアマンは2022シーズンの昇降格について、次のように語った。

「公平性の観点から今季は降格をなくし、来季J1・20クラブになります。22年はカタール・ワールドカップ(W杯)により約1か月間リーグが中断されることも想定されます。J1・20チームそのままで移行すると日程的にハマりきらないのが明確で、22年には18チームに戻します。どのように戻さなければならないか。例えば3.5、4、4.5枠……様々なパターンが考えられ、昇降格の具体的な施策については、これから議論していきます。いずれにせよ基本的にはマイナス2チームにせざるをえず、クラブ経営にも通常以上に22年はダメージを与えることも考えられ、降格救済金を延期することでセーフティネットも設けていきます。少し先のリスクに対してもケアしながら、しっかり通常に戻していくことを考えています」

 昇降格ルールを取り入れながら、あくまでも全クラブが生き残っていく――そこにJリーグは主眼を置くということだ。

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[文:サカノワ編集グループ]

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