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【鹿島】白崎凌兵が14戦ぶり先発起用、決勝点で回答。苦悩と逡巡の先「監督が見てくれていたのかな」

鹿島の白崎凌兵(2019年11月撮影)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

試合を見るなかで感じた、求められながらも足りていなかった部分とは――。

[J1 22節] 鳥栖 0-2 鹿島/2020年10月14日/駅前不動産スタジアム

 J1リーグ鹿島アントラーズのMF白崎凌兵がサガン鳥栖戦、8月8日の9節・大分トリニータ戦(〇4-1)以来となる先発出場を果たし、12分に混戦からゴール前に詰め、相手のクリアミスを見逃さず右足でシュートを突き刺した。今季リーグ2点目が結果的に決勝点となった。犬飼智也のゴールも飛び出し、これで鹿島は7連勝→2連敗→2連勝と、再び勝利の道を突き進み始めた。

 前節・横浜FC戦は5試合ぶりの途中出場を果たし、33分間プレーして3-2の逆転勝利に貢献した。そして14試合ぶりの先発を果たし、この一戦懸ける想いが伝わってくる、執念が乗り移ったかのようなゴールを叩き込んだ。

「なかなか試合に絡めない時間が長く、ただ、そういう時だからこそ自分を見つめ直してトレーニングに取り組み、やっと前回長い時間チャンスをもらい、今回スタートから使ってもらえて、なんとしても勝利に貢献したい気持ちがありました。(得点シーンは)セカンドボールに対し準備しようと反転して中に入ったところ、いいところにボールがこぼれてきたので、あとは流し込むだけでした」

 白崎はそのようにゴールと勝利を喜んだ。

 ケガによる離脱期間も経て、調子を取り戻してきた。しかし、なかなか出番が巡ってこない。そこで白崎は自問自答しながら、ザーゴ監督から何を求められているのかを整理していったという。

「練習から自分の中でも、違いを出す、ゴールに絡む、そういった得意な部分はたくさん出せていました。そのなかで試合に絡めず、『やれている』感覚はありました。ただ試合を見ていて、攻守の切り替えの早さ、球際の強度……前線の選手として、ガツガツ負けない部分が足りていないのかなと感じました。そこは練習で意識し、頭の中を整理すれば切り替えられるところで、少しずつ意識を変えていきました。そこを監督も見てくれていたのかなと感じました。そこを意識してから、前回の試合で使ってもらえましたし、求めているところを自分が理解しきれていない部分があったかなと感じました」

 逡巡の先、逞しさの増した白崎が鹿島に新たな力をもたらす。

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[文:サカノワ編集グループ]

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