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【鹿島0-1名古屋】エヴェラウド&上田綺世対策、マッシモ監督が「素直に褒めたい」と語ったDF陣の攻防

名古屋のマッシモ・フィッカデンティ監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

「『優秀なFW』と言われる相手は、一つのやり方では抑えられません」

[J1 6節] 鹿島 0-1 名古屋 /2021年3月21日16:00/カシマサッカースタジアム

 J1リーグ6節、名古屋グランパスが鹿島アントラーズ戦、コーナーキックの流れから突き刺した稲垣祥のゴールを守り切り、1-0の勝利を収めた。セレッソ大阪の原川力の辞退を受けて、稲垣はこのあと韓国代表、モンゴル代表と対戦する日本代表に追加招集されている。

 随所で激しいマッチアップが繰り広げられた。その熱戦を制した名古屋のマッシモ・フィッカデンティ監督は試合後の記者会見で、「どちらのチームもすごく強い気持ちが感じられるいいゲームだったと思います。インテンシティがすごく高い状態が続き、堅すぎる展開だったとも言えますが、天候を考えるとそれぐらい慎重である必要もありました。リードしてから少し展開が変わり、むしろ必要以上に入っていた力が抜けて、いいプレーが見られるようになりました」と振り返った。

 また、鹿島のエヴェラウド、上田綺世という「特長」のあるストライカーをどのように抑えたのか。DF陣のどういった点が素晴らしかったか? その質問を受けると、次のように答えた。

「いろいろなプレーができるからこそ『優秀なFW』と言われます。そういう相手は一つのやり方では抑えられません。どの(一つの)部分が素晴らしかったから抑えられた、というわけではありません。各々のシチュエーションで二人がどういうプレーを狙っているのかを把握し、駆け引きや読みという部分で上手くいったからこそ抑えられたのだと思います。そういうゲームをしたあとは素直に褒めたいです」

 丸山祐市、中谷進之介を中心に、総合的な駆け引きで上回った結果だ。指揮官はウノゼロの勝利に確かな手応えを得ていた。

 またフィッカデンティ監督はこんなことも言っていた。

「サッカーの世界において、すごく激しいゲームの中で『いきすぎてしまう』ことはあります。今日のゲームは、どちらのチームの選手も魅力的な激しいプレーをした上で、残念ながら退場者が出てしまいましたが、手で相手を抑えてしまうようなファウル以外、汚い激しいプレーはありませんでした。こういうゲームならサッカーファンにも喜んでもらえるでしょう。そういうゲームを、やるべきプレーをできたことは良かったと思います」

 つまり真っ向勝負で、勝利を掴み取ってみせた。開幕6連勝の名古屋が、昨年10月に続くアウェー・カシマスタジアムで包まれた歓喜に、より自信を深めていた。

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[文:サカノワ編集グループ]