『横浜惨事』韓国メディアが日韓戦を分析「W杯と同じぐらい重要なのに」
後半からピッチに立った江坂(7番)が韓国ゴールへと迫る。得点こそなかったが多くのチャンスを演出した。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
ファン・ヒチャンを招集できなかったKFAの対応批判。ベント采配への疑問も次第に…。
[国際親善試合] 日本代表 3–0 韓国代表 /2021年3月25日/日産スタジアム
日本代表が韓国代表との10年ぶりの国際親善試合、欧州の選手も招集できる条件下、山根視来、鎌田大地、遠藤航のゴールで3-0の勝利を収めた。この結果を受けて、韓国ではこの敗戦を「横浜惨事」として深刻に受け止め、さまざまな議論が起きている。
韓国サッカー協会(KFA)は公式サイトで、チョン・モンギュ(鄭夢奎)会長の名前で異例となる謝罪文を掲載。「本当に心よりお詫びを申し上げます」と韓国民に謝るとともに、「パウロ・ベント監督が批判されるのは妥当ではなく、最高の状態になるようサポートできなかった韓国サッカー協会に責任があります」と、KFAの非を認めている。
そうしたなか、韓国メディア『朝鮮日報』は、「横浜惨事」がなぜ起きたのか? というレポート記事を掲載。大学教授や解説者ら識者の意見とともに、今回の敗戦を徹底分析している。
まず選手招集の段階で、RBライプツィヒのFWファン・ヒチャンを発表しながら、ドイツ・ザクセン州のコロナ禍の取り決めによって、韓国・日本への派遣はできないことが発覚。「選手を招集する前の段階で、それは分かっていたはずだ」と、KFAの準備不足を厳しく指摘している。
また、東京オリンピックを控えることで「チームの状態も完ぺきに近い」日本まで、このコロナ禍を含めた厳しい状況下で行くことに意義があったのかと疑問視。「ある意味、ワールドカップ(W杯)と同じぐらい重要なのが韓日戦。あえて完成形に近い日本と戦って、気持ちを挫かれる必要があったのか」と、試合前の段階で劣勢にあったと分析している。
こうした指摘に対してKFAは「最初から負けることなど考えていません。チームとして学ぶことはありますが、やるべきでした」と、この試合の強調している。
また、ピッチ内については、解説者から「特定の選手にこだわるベント監督の起用法には問題がある」「ベント監督に、聞く耳を持たせるべきだ」といった声も。やはり結果に加え内容も伴わなかっただけに、ポルトガル人指揮官の采配への批判も出てきている。
注目記事:【日韓戦】冨安出血…VARがあれば4原則の対象、韓国FWはレッドカード相当
[文:サカノワ編集グループ]