【浦和】杉本健勇が閃光のボレー弾「チームを勝たせられず歯痒かった」
浦和の杉本健勇(2020年2月撮影)。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
清水戦で途中出場から90分、伊藤敦樹のクロスにダイレクトで合わせる。
[J1 8節] 清水 0-2 浦和 /2021年4月7日/IAI スタジアム日本平
J1リーグ8節、浦和レッズのFW杉本健勇が途中出場から1-0で迎えた試合終了間際の90分、伊藤敦樹のクロスをダイレクトで合わせる閃光のボレー弾を突き刺した。今季2ゴール目、流れの中からついに決めた一撃で2点にリードを広げ、チームに勝点3をもたらした。今季初のリーグ連勝だ。
リカルド・ロドリゲス監督からは信頼を寄せられ、開幕からワントップのポジションでレギュラーとして起用されてきた。しかしこれまでPKによる1点のみしか奪えず、この2試合は途中出場に。今回は興梠慎三が先にピッチに立ち、その約10分間に宇賀神友弥とともに投入された。
日本代表にも選ばれてきたストライカーにとって「結果」がより求められた。そしてこれからにつなげられる――何よりその天賦の才を示す一撃が、やっとここで生まれた。
「自分がチームを勝たせたい気持ち、点を取って勝たせたいと思ってきましたが、なかなか上手くいかず、しかもチームが負けてしまう循環が続き、その歯痒さはありました。勝てていれば、点を取れなくても、それはそれでいいと思うのですが、今回、途中からでしたが、(ゴールによって)チームを助けられて良かったです」
杉本はそのように振り返った。
また、リカルドスタイルではFWは守備面でもファーストディフェンダーとして、重要な役割を担う。と同時に、ボールを奪えれば、たちまち“裏返す”ためのまさに最前線の矢先(矢じり)としての役割も求められる。
「自分が1枚(ワントップ)の時はまず起点を作ること、ポストプレーをすることを考え、また守備では全員で守ることもあり、FWは相手のボランチの前まで下がり守備もします。そこで(ボールを)奪った時の前へ出るスピードやそこからの攻撃が大切。ただ今日の後半、バタバタしてしまったところがあり、そこは改善できると思っています」
まだまだ浦和も、杉本も、より進化を遂げていけるという伸びしろがある。そんな期待も膨らむボレー弾となった。
「チームとしてどんどん良くなっているので、継続していくことが大切。ゴールも大切ですが、チームが勝つことをまず第一にプレーしていきます」
自信を掴み、ここから乗っていけるか。浦和の14番に待望のゴールが生まれた。
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[文:サカノワ編集グループ]