【浦和】隙突くシュート、鈴木彩艶がイニエスタとの対決を語る「角度的にも自分からは先に動かず」

サカノワスタッフ

2021年5月22日

神戸戦で勝利を収めオンラインによる取材に応じた浦和の鈴木彩艶。協力：浦和レッズ

U-24日本代表に初選出、川口能活以来のデビューから３戦連続無失点勝利!

[J1 15節] 浦和２–０神戸／2021年５月22日16:04／埼玉スタジアム

　浦和レッズの18歳のGK鈴木彩艶がヴィッセル神戸戦で２-０と抑え、リーグデビューから３試合連続での無失点勝利を収めた。95年の川口能活（当時：横浜マリノス）以来、実に26年ぶり二人目の記録達成に。

　前半はやや押し込まれたものの、日本代表FW古橋亨梧、鳴り物入りで加入したブラジル人FWリンコンらに自由にシュートを打たせず、槙野智章や岩波拓也ら守備陣とともに耐えて凌ぐ。

　そして後半リードを奪ったあと、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタに左足のシュートを打たれたが――。ジャンプした鈴木が左手を伸ばしてセーブし、この場面を切り抜けてみせた。

　鈴木はチーム全体の守備に安定感をもたらし、慌てるようなシーンもなかった。

　そして先日U-24日本代表への初招集も決まった鈴木は、次のようにイニエスタとの対決を振り返った。

「角度的にはコースがあまりなかったので、自分からは先に動かないで、ボールに対して反応する対応に集中していて、上手く弾けて良かったと思います。（混戦の中に弾き出してしまったが？）あの混戦のなかへ弾いてしまうと詰められてしまうので、キャッチに行くのか、さらに遠くへ弾くのかは今後に生かしたいです」

　これでルヴァンカップを含めると公式戦８試合に出場。当初からの変化について、鈴木はこう語った。

「１試合目よりも自分が主体となってプレーできているように感じます。攻撃の部分、ビルドアップの部分では自分のキックからボールを失うシーンもあり、そこがまだ足りていないと感じます。今日は課題も多かったですが、勝つこともできたのでプラスに捉えていきたいです」

　また、デビューからの３試合連続無失点記録と川口氏について、18歳の新守護神は次のように語った。

「記録は全然意識していませんでしたが、達成できたことは率直に嬉しく思います。（川口氏について）川口さんは若い頃からレギュラーとしてプレーしていて、常に落ち着きを持っていました。自分も若いからどうこうではなく、落ち着きを持ってプレーできるようになっていきたいです」

　そのように鈴木は、目の前の試合、そして目の前のワンプレーに常に“落ち着いて”対応することを心掛けたいと強調していた。その語り口もまた、とても落ち着いていた。

[文：塚越始]