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オナイウ阿道が堂々の日本代表デビュー、セルビアDFに殴られた「直前に競り合っていたDFが…」

オナイウ阿道。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

幻のゴール直後にポスト激突、「結構あそこのピッチは滑る」。ポステコグルー監督には試合直前、電話でお別れのあいさつ。

[キリンチャレンジカップ] 日本 1-0 セルビア/2021年6月11日/ノエビアスタジアム神戸

 日本代表(SAMURAI BLUE)のFWオナイウ阿道が6月12日、オンラインによる取材に応じて、日本代表デビューを果たした前日のキリンチャレンジカップのセルビア代表戦を振り返るとともに、所属する横浜F・マリノスを退団することが決定したアンジェ・ポステコグルー監督との試合当日のエピソードなどを語った。

「ボールが入った時には体の正面で受けてプレーしようと意識し、その中でチームとしてすべきことをやりながら自分の良さを出していこうと心掛けました。しっかりボールをキープできたり、起点になれるシーンはあったと思います(オフサイドでノーゴールになったシーンは)ゴールだと思っていますし、数字にはならなかったけど、自分の中で、できたこととまだできるなというところを明確にし、次の試合に向けていい準備をしたいです」

 伊東純也のクロスに合わせてゴールネットを揺らした場面は、スピードについていけなかった副審がオフサイドと判定。VTRで確認すると明らかにオンサイドだったが、「幻のゴール」となってしまった。

「あのポジションに入れたことに一番意味があり、クロスが来ると信じていました。いいポジションを取れました。悔しいですけど次の試合ではしっかり数字で表せられるようにしたい。継続していけば数字を残せると思います」

 25歳のストライカーはそのように幻の一撃も、(かなり悔しいものの)次につながるとポジティブに捉えていた。また得点直後にはゴールポストに直撃したが、「結構あそこのピッチは滑る。それよりもゴールを決められた喜びのほうが大きかったのですが……そしたらオフサイドになっていたので驚きました」。

 一方、横浜FMで1年半ともに戦ってきたポステコグルー監督がこのシーズン中のタイミングで、スコットランド1部のセルティックFCに引き抜かれた。

 今季J1リーグでは日本人最多10ゴールを決めているFWは、ボスへの感謝を惜しまなかった。

「所属先でプレーしてきたことが間違いないと証明できて、そのプレーがチームを助けられると実感し、一方でもっとやらなければとも感じました。(ポステコグルー監督の退任について)最初はインテンシティの高さに戸惑いと言いますか体が慣れていなくて難しい部分もありました。今年は開始からしっかり安定してできるようになり、身に付いてきているなと感じていました。1年半、サッカー選手としての幅を広げられたので、とても感謝しています。昨日の試合前に電話で話をさせていただきました。選手としての大きな部分を作ってくれた監督で、とても感謝しています」

 また試合終了間際、チャンスでDFと競り合って転倒した際、そのセルビアの選手が倒れたオナイウに拳を向けたシーンがあった。あれは当たっていた――殴られたのか?

「そうですね。その前に競り合って倒れたディフェンダー選手だと思いますが、ストレスが溜まっていたのかも。僕はあまり気にしていません。そこで駆け引きをして、相手のフラストレーションになっていけば、PKを得ることにもつながるかもしれません。最後は自分が得をするように、そういった時こそ冷静にいることを大事にしたいです」

 ノーゴールの悔しさを胸にしつつ、オナイウはとても前向きだ。15日のフル代表5連戦の締めくくりとなるカタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選最終節のキルギス代表戦、コンディションさえ問題なければ、オナイウが先発で起用されるはずだ。

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[文:サカノワ編集グループ]

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