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【なでしこジャパン】なぜW杯優勝メンバー鮫島彩が選外に?高倉監督が語る「一人で治療し、ご飯が喉を通らない姿も見てきました…」

なでしこジャパンでの鮫島彩。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

成長著しい宮川麻都や北村菜々美に懸ける!

 日本サッカー協会(JFA)は6月18日、東京オリンピックに臨む日本女子代表(なでしこジャパン)のメンバー18人、バックアップメンバー4人を発表した。宮川麻都や北村菜々美(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)が食い込んだ一方、2011年の女子ワールドカップ(W杯)優勝メンバーの一人であり、なでしこジャパンを長年に渡って支えてきたDF鮫島彩(大宮アルディージャVENTUS)が今回選外となった。日本の高倉麻子監督がオンラインによる記者会見で、その理由について語った。

 鮫島は4月シリーズには招集されていた。が、この選出直前となった6月シリーズのメンバーから選外となっていた。それでも高倉監督はそのメンバー外だった選手からも東京五輪への代表入りはあり得ると語っていた。特に鮫島が担ってきた「左サイドバック」は“決め手”を欠くポジションである。ライバル国は強烈なスピードを持つタレントをサイドに配置してくるだけに、誰を配置するかで戦い方も大きく変わってくる。滑り込みもあり得ると見られたが――。

 そうしたなか、指揮官は成長著しい若いタレントに懸けることを決めた。その理由を語る。

「鮫島選手は私が監督に就任して少し経ってから代表に入り、非常に勉強熱心で、サッカーに対する思いの強さ、向上心の高さを感じてきました。今も成長を続けている選手だと思います。合宿の中で、いいパフォーマンスがあったり、もちろん課題があったりするなか、間違いなく日々、彼女は100パーセント努力をしてきたと思います」

 高倉監督はその姿勢を高く評価する。

「私自身も、ひとりでケガの治療をしているサメの背中、なかなかご飯を通らない姿を見てきました。一方で、若い選手の勢いや成長も同じように感じていました。サッカーが進歩していくなか、選手に求める役割は変わり、総合力が求められ、選手にとっての課題は多岐にわたっています。そして自分たちがボールを持った時、いかに優位に試合を進めるかに重点を置いて考えた時、今の選手たち(18人+4人)となりました」

 そして指揮官は「彼女たちの分も背負って、最後まであきらめずになでしこらしい戦いをしていきたいと思います」と、1年遅れて開催される『TOKYO2020』の舞台に立つ選手たちの背中を押した。

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[文:サカノワ編集グループ]

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