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【仙台-浦和】なぜトーマス・デンの「ハンド取消」に?JFAがVAR運用について説明

浦和のトーマス・デン。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

「オンフィールドレビューの際、退場となるところだけでなく、そこに関わる全ての事象を確認」

 日本サッカー協会(JFA)は7月9日、ハンドなどの新ルールが適用されてから1か月、またJリーグのシーズンも折り返しに差し掛かり、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)をはじめ現場でのルール運用について、メディアを通じての説明会を行った。

 そのなかで、7月3日に行われた21節のベガルタ仙台対浦和レッズ戦(△0-0)の53分、トーマス・デンがボールを腕で止めてイエローカードが提示されたものの、VARの介入によって、デンのカードが取り消されて、逆にその前に接触した赤﨑秀平のファウルをとる判定となったシーンについて、詳しく説明があった。

 VARが介入するのは「得点かどうか」「PKかどうか」「退場かどうか」「警告・退場の人間違い」の4つのみ。しかも「はっきりとした明白な間違い」もしくは「見逃された重大な事象」が対象だ。

 今回、なぜ「イエローカード」のファウルに対し、VARが介入したのか? そして判定が覆った経緯が報告された。

 主審はデンのハンドで警告を提示。しかし、VARはこのファウルが決定的な得点機会の阻止(DOGSO)ではないかと、主審にオンフィールドレビューを勧めた。

 しかし確認をすると、直前のプレーで赤﨑がデンを後方からキッキングし、倒してしまっていることが明らかになった。

 そのため、カードは取り消され、赤﨑のファウルとなった。

 JFAの扇谷健司審判副委員長は「オンフィールドレビューで映像を確認する時、退場となる事象の確認だけでなく、そこに関わる全ての事象を確認しなければなりません。仙台の反則があったとして、浦和のフリーキックで再開し、デン選手の警告を取り消した主審の判断は正しいものでした」と説明した。

 一方、何ついて協議されているのか。そういった経緯について、ある程度の説明が会場でも行われるのが理想だが――といった提案も参加者から出された。

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[文:サカノワ編集グループ]

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