「ハーランドはイングランドにいるよ」ツォルクの衝撃発言、真相は…
昨季DFBカップを制したドルトムントのハーランド。 (Photo by Martin Rose/Getty Images)
ドルトムントの始動日、強化責任者がメディアに語る。
ドイツ1部リーグのボルシア・ドルトムントは7月12日に始動し、ブラッケル練習場には数多くのメディアが訪れていた。お目当てはノルウェー代表FWアーリング・ハーランドだったということだが――。
ドイツメディア『シュポルト1』によると、メディアはまさかのためハーランドを待った。ノルウェー代表はEURO2020に出場していないが、6月に親善試合を行い、その活動にハーランドも参加している。この日はそうした代表組以外が集結したため、194センチの大型FWの不在は当初から予想されていた。
するとドルトムントのスポーツダイレクターであるミヒャエル・ツォルク氏がメディアの前に現れると、そのお目当てについて一言、「アーリングは今、イングランドにいるよ」と呼び掛けたそうだ。単なる冗談だったが、同メディアは「カラカラに乾いたジョークだった」と笑うに笑えない内容を揶揄する。
ハーランドの動向に関しては、報道が先行する形で、様々な噂が飛び交ってきた。レアル・マドリード、FCバルセロナ、チェルシーFC、マンチェスター・ユナイテッド……あらゆるメガクラブが獲得に乗り出していると言われる。
そうしたなかチェルシーが1億7500万ユーロ(約230億円)という破格のオファーを出した――と言われる。しかし同メディアは「おそらく現実的ではない」と見ている。
2024年6月までドルトムントと契約を結んでいるハーランドだが、あと1年を待つと、移籍金(違約金)が7500万ユーロ(約98億円)になる契約だとされる。それだけに、このタイミングであえて大金を投じるクラブはないのではないか予想している。
ドルトムントとしても、この夏すでにジェイドン・サンチョをマンチェスター・ユナイテッドに売却し、8500万ユーロ(110億円)を得ている。このタイミングで放出しようと焦る必要はなく、むしろUEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)参戦も考慮すると、ハーランドは不可欠な戦力だと言える。
そのため「その冗談はともかく、現時点では、来シーズンは28試合・27ゴールというブンデスリーガの記録を、さらに上回ることを目標にするのではないか」と残留が基本線であると読んでいる。
無論チェルシーのオファーが本当であったり、それを上回る条件を提示するクラブが出てくれば……ビッグディールが成立する可能性は残っている。
この大物の動向によってはビッグクラブで玉突き移籍も生じ得る。そうなると、日本代表の鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト)、東京オリンピックに臨むU-24日本代表の久保建英(レアル・マドリード)の動向にも少なからず影響してくる。
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[文:サカノワ編集グループ]