田中碧、キャパ30%1万6千人の歌と声に熱いプレーで応える。ドイツデビュー、CKからデュッセルドルフ同点弾もたらす
デュッセルドルフでデビューした田中碧。(Photo by Frederic Scheidemann/Getty Images)
クラブ会長「ワクチン接種者と回復者であれば入場者数の上限はなくすべきと主張していく」。
[ブンデス2部 4節] デュッセルドルフ 2-2 キール/2021年8月20日18:30(日本時間21日1:30)/ エスプリ・アレーナ
ドイツ・ブンデスリーガ2部4節、川崎フロンターレからフォルトゥナ・デュッセルドルフに移籍した東京オリンピック日本代表MF田中碧が、ホルシュタイン・キール戦で新天地デビューを果たした。
58分に東京都出身でありU-24ドイツ代表候補にも選ばれた20歳のアペルカンプ真大と交代で、4-3-3のインサイドハーフに入る。そしてプレーするなかでチームメイトの特長を手探りで把握し合っていくと、次第に田中へとボールが集まる。
そしてコーナーキックは両サイドともに担当。交代直後に失点を喫して1-2とリードされて迎えた87分、田中の右CKがファーへ。その落としをスウェーデン人FWクリストファー・ペテルソンが決めて、同点としてみせた。
試合自体は田中を中心にデュッセルドルフが支配したが、逆転のゴールを決め切れず――。昨季3位だったものの開幕から調子の上がらない強豪キールをホームで叩きたかったが(0勝1分3敗)、2-2で引き分けた。
また、デュッセルドルフはこの試合直前、スタジアムの入場制限が1万7000人から2万5000人に引き上げられた。しかし、システム上のためか、結局、来場者は1万6349人に止まった。
当初は新型コロナウイルスのワクチン接種者、または回復した人(罹患して完治した人)は1万7000人、両方に該当しないものの24時間以内に陰性証明した1000人の来場を認めていたが、その条件がさらに緩和されたということだった。次戦からは、より多くの来場が見込まれる。
また、デュッセルドルフのトーマス・レットゲルマン会長は、公式サイトで次のようにコロナ禍での来場者数増加について語っている。
「ノルドライン=ヴェストファーレン州ではまだ認められていませんが、私たちはワクチン接種者、あるいはコロナから回復した人は、上限なしで入場が認められるべきだと主張を続けていきます。また、ワクチン接種のメリットについても強調していきます。一方、予防接種を受けていない方の入場も認められたことは、特に家族、子供、若者にとって喜ばしいです(※ドイツでは州ごとに、コロナ対策のための保護法が定められている)」
新天地ではもちろん初めてで、自身にとっても久々に大きな声援や合唱を背中に受けて戦った。明らかに田中はその声を糧に変えて、ピッチで躍動していた。
上々の滑り出しを切った。次節フォルトゥナの「4番」はスタメン起用も期待され、何より勝利をもたらす活躍が求められる。
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[文:サカノワ編集グループ]