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【日本代表】2トップ案。古橋&オナイウで打倒中国はどうか!?

(C)SAKANOWA

しかし「左MF」がいない…。森保監督のメンバー選考、選択肢を狭める「守備陣」過多の傾向。

[W杯 アジア最終予選] 中国 – 日本/2021年9月7日18:00(日本時間8日0:00)/ハリーファ国際スタジアム(カタール・ドーハ)

 カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選B組、日本代表(SAMURAI BLUE)は日本時間9月8日0時から、カタール・ドーハのハリーファ国際スタジアムで中国代表と対戦する。FIFAランキングは日本が24位、中国が71位(先日敗れたオマーンは79位)。

 森保ジャパンで以前から指摘されてきた課題が、システムや選手の配置による変更で、試合の流れを変えられない戦略の不足だ。2列目の豊富なタレントを活用するため、西野朗前体制から引き続き4-2-3-1がメインで採用されてきた。

 ただ最近は多くのストライカーが活躍しているものの、2トップは採用されずにいる。敗れたオマーン戦でも、1トップ大迫勇也、左MF古橋亨梧という配置だったが、単純にこの二人による2トップにするだけで停滞感を払拭できたのでないかという声は多く聞かれた。

 そして、中国戦を前に、南野拓実(リバプールFC)のケガによる離脱に伴い、オナイウ阿道(トゥールーズFC)が追加招集された。

 1トップであれば、大迫、古橋、オナイウのうち一人しか最前線に置けない。東京オリンピック日本代表でも森保監督は、あくまでも1トップにこだわり、林、上田綺世、前田大然、さらには三笘薫らとの組み合わせの最適解を最後まで見出せなかった。

 しかも現在、前田、上田ら東京五輪世代のFW陣も好調をキープ。サガン鳥栖からシント=トロイデンVVに移籍した林大地もデビュー戦でゴールを決めた。2トップが選択肢にないことが、戦い方やメンバー選考の狭めているのは明らかである。

 またオナイウが招集されたものの、いずれにせよ「左MF」が本職(チームでプレーしている)のタレントが一人もいないというアンバランスなチーム編成にもなっている。オマーン戦で左に入った原口元気は、ウニオン・ベルリンでは右MFで起用され、昨季のハノーファー96でもトップ下が主戦場だった。

 結局どのような攻撃を意図しているのかが分からない。選手任せの色が、一段と濃くなっているのが現状だ。

 今後は東京五輪世代の前田や三笘薫を軸にしていくことになるのか? いずれにせよこの9月シリーズでは、攻撃陣のコマが不足し、それにより戦いの幅も狭まっている。そんな現実にも直面している。

 要因の一つが、森保監督の守備陣にやや偏ったメンバー選考だ。東京オリンピックでもこのフル代表でも、板倉滉と中山雄太といったポリバレントをはじめ守備陣が多い。22人が招集された五輪では、1トップの林大地がほとんどで先発で出っ放しだった一方、DFの町田浩樹と瀬古歩夢は戦力として見なされず、橋岡大樹も1試合のみの出場だった。

 森保監督は選手たちに対し、この代表チームで結果を残すことで、所属チームでの飛躍にもつなげてほしいと期待を口にしてきた。そのあたりが今回、“無所属”長友佑都の抜擢、堂安律の招集にもつながってきているのだろう。ただ、そこに対戦相手を分析したうえでの選考の意図はあまり感じられない。

 システムを変更するだけでは改善されない課題も多い。それが日本の進むべき道なのかは分からないが、基本的に選手の自主性や判断に任せる“森保流”であれば、より自由度の増す4-4-2は選択肢に入れるべきだ。

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[文:サカノワ編集グループ]

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