【日本代表】2トップ案。オナイウ、前田大然、上田綺世…古橋亨梧の復帰見据え今度こそ採用を
伊東純也はサウジアラビア戦、累積警告で出場停止。オーストラリア戦は出場可能。(C)SAKANOWA
充実のストライカー、生かさない手はない。
[W杯アジア最終予選 3節] サウジアラビア – 日本/2021年10月7日(未定)/未定
カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の10月シリーズ(7日サウジアラビア代表戦@アウェー、12日オーストラリア戦@埼玉スタジアム)に臨むサッカー日本代表のメンバーが、間もなく発表される。
日本はB組1勝1敗で、オマーンと並ぶ勝点4の4位。一方、サウジアラビアとオーストラリアは2連勝中だ。
FIFAランキングは日本26位、オーストラリア32位、サウジアラビア43位。
森保一監督は9月にカタール・ドーハで行われた中国戦(〇1-0)のあと、そのままヨーロッパに滞在。日本代表の選手たちを中心に視察を続け、そのままサウジアラビア戦に臨む予定だ。
今回はレアル・マドリードからRCDマジョルカにレンタル移籍中の久保建英が右ヒザの負傷により、しばらく欠場を余儀なくされることに。セルティックFCで好調だった古橋亨梧も日本代表活動中のケガで離脱している。セルティックのトレーニングには最近合流しているが、今回の招集は見送られるか!?
森保監督はオマーン戦の敗因を「コンディション」と捉えていた。その点が改善できたことで、中国戦は勝利できたという考えを示していた。それだけに、今回メンバーや主力を大幅に入れ替えることは考えにくい。むしろ、チーム発足から3年の“集大成”をぶつけるような形になるだろう。
とはいえ、チームの形骸化による歪みが生じている点は否めない。
リーグ戦ではヴェルダー・ブレーメン時代の2年前からリーグ戦でノーゴールである大迫勇也が、常にセンターフォワードの主力を務めてきた。またロシア・ワールドカップ(W杯)組の原口元気、長友佑都らも重宝されてきた。しかし指揮官の計らいとはいえ、所属クラブで思うように結果を残せずにいた彼らを大切にすることで、むしろチーム内の競争も進まずにきてしまった印象だ。
また2列目の豊富なタレントを生かすため、西野朗前監督の率いたロシアW杯以降、4-2-3-1が基本布陣で採用されてきた。しかし最近では、むしろ最前線であるフォワードのタレントの充実ぶりが顕著である。
オナイウ阿道(トゥールーズ)、林大地、鈴木優磨(いずれもシント=トロイデンVV)、古橋の欧州組に加え、上田綺世(鹿島)、前田大然(横浜)……。
森保監督のもと日本代表デビューを果たした江坂任も、浦和レッズではゼロトップ気味のCFで結果を残している。
森保監督が4-2-3-1にこだわり、そのストライカー陣の力を引き出せずにいる印象もある。加えて久保や堂安といった2列目の「個」に頼る打開が、東京オリンピックの決勝トーナメント、そしてアジア最終予選に入ると通用しなくなっている現実にも目を向けるべきだろう。
むしろ過去の所属先でも、2トップのほうが久保や堂安も躍動してきた。年代別代表では、彼らが前線に入って変化を与えてきたこともあり、そういった意味でも2トップのオプションは有益と言える。
4-4-2は悪い流れを変える一手になり得るはず。フランスで絶好調にあるオナイウ、一方、Jリーグ最多得点を決めるスピードスター前田、2年連続二桁ゴールを決めるスナイパー上田を戦力に組み込まない手はない。林、鈴木もベルギーでしっかり結果を残し始めている。もちろん大迫も黙っていないだろう。いろいろな相乗が起きそうだ。
何より左MF起用では本来の力を発揮しきれなかった、今回招集が難しい古橋が復帰した際にも備えたい。
日本代表に少なからず漂う停滞感。ただ、ふとした変化で劇的に良い方向へ変化を遂げる要素は感じられる。「継続」を重視してきた森保監督だが、この重大な10月シリーズでの「決断」に期待したい。
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[文:サカノワ編集グループ]