悔しい開幕…鄭大世、後半出場・途中交代。町田は琉球とスコアレスドロー
FC町田ゼルビアのエンブレム。(C)SAKANOWA
イエローカードも影響か。
[J2 1節] 町田 0-0 琉球/2022年2月20日14:00/町田GIONスタジアム
J2リーグ開幕戦、FC町田ゼルビアはFC琉球とスコアレスで引き分けた。両チームともにJ1昇格を目指すシーズン、新戦力との融合を進めながら勝点3を狙ったなかで1ポイントを分け合った。
やや町田が優勢に試合を進めながらも、新戦力6人が先発した琉球も随所でパワーを活用してゴールに迫る。が、なかなか両チームともに決定機に至らない。
そうしたなか町田は早く動き、鄭大世が後半開始から前線に投入される。すると、平戸太貴との関係性から次第にゴールに近づき好機も作り出す。二人が立て続けにシュートを放つ惜しいシーンも作り出した。しかし88分、鄭はドゥドゥとの交代を告げられ、悔しい試合中の“イン・アウト”に。
町田のランコ・ポポヴィッチ監督は試合後、「最後10分間は流れを作れていた」と振り返っている。流れを築けてきたなかで勝負に出て、すでにイエローカード1枚をもらっていたこともあり鄭を下げる決断を下したようだ。
ポポヴィッチ監督は選手のファイトを称賛し、次のように開幕戦を総括した。
「選手の距離間が良くない時間が長く、セカンドボールを相手に拾われて狙ったような二次攻撃にもつなげられませんでした。ただ最後の10分は高い位置からハイプレッシャーをかけて、ボールを素早く動かすサッカーを見せられました。
それでも昨年から通じて、これだけウチがバックパスを選択してしまった試合はなかったと思います。前への選択肢があったにも関わらず、バックパスを選んでいた。そこが推進力や前へのスピードを出せなかった要因だと思います。
選手たちはよく戦ってくれましたが、私たちの力から考えると満足してはいけません。もっと力を出せたはずで、もっと皆さんにいいものを見せなければいけませんでした」
そのうえで、町田の信条でもある全体のチームプレーは徹底され、ゴールに近づけさせない守備も完遂できていたと収穫も挙げる。一方、指揮官は鄭ら途中出場の選手たちについても触れた。
「途中から入った選手たちも勝つために攻撃的な姿勢、点を取る姿勢を見せてくれました。ここでパスが1本つながれば、前へ出せればというところで、ズレや後ろへの選択(バックパス)を判断し噛み合わないところもありました。前へ向かう選択の整理をして、攻撃の怖さを増したい。もう少しの勇気が足りなかった。そこが得点につながらなかった要因だと思います」
ポポヴィッチ監督は「最後の10分間は求めているサッカーができていました。それを90分続けることは難しいかもしれませんが、昨シーズンそれができると証明してきました。次の試合へいい準備をして、本来の姿と良さを出していきたいです」とも言っていた。流れを作り出したなか、前線に平河悠とドゥドゥを投入。鄭にとっては悔しい交代だが、退場するリスクを避け、そこで相手の目線を変えてゴールを奪うという“賭け”に出たことが伺えた。
町田は次節2月27日、再びホームで開幕戦ジェフユナイテッド市原・千葉に勝利したグルージャ盛岡と対戦する。鄭の初ゴールとともに、町田の初勝利が期待される!
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[文:サカノワ編集グループ]