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「疑惑の目を覆した」セルティック優勝、アンジェの“Jリーグ経由”がもたらした栄冠。来季CL出場権を獲得

リーグ優勝を果たしたセルティックの(左から)井手口陽介、前田大然、旗手怜央、古橋亨梧。(Photo by Ian MacNicol/Getty Images)

就任当初、記者からの“ジャンプ”という表現に、「それは低いレベルで働いていた、という意味ですか?」。

[スコットランド1部 上位リーグ 37節] ダンディー・U 1-1 セルティック /2022年5月11日19:30(日本時間12日3:30)/タナダイスパーク

 セルティックFCが5月11日、アウェーでダンディー・ユナイテッドと1-1で引き分けて、スコットランド・プレミアリーグ(1部)で2シーズンぶり通算52度目の優勝を果たした。

 旗手怜央が先発出場し、63分で交代。また前田大然が70分から、古橋亨梧は90分から途中出場。井手口陽介はベンチ入りした。

『スポルティングニュース』は、今シーズンのアンジェ・ポステコグルー監督とセルティックの軌跡を特集。横浜F・マリノスを経てスコットランドに渡った際には「ヨーロッパでは無名」で指導者資格が認められるかどうかと話題になり、メディアや一部ファンから「疑惑の目」を向けられたと振り返る。

 記者会見でスコットランドで指揮を執ることに、記者から「ジャンプ」という表現が出た際、「それは私が低いレベルで働いていた、あるいはここより低いレベルにいたという意味でしょうか」と釘を刺したこともあったそうだ。

 一方で、セルティックへの深い尊敬は忘れなかった。

「このサッカークラブの歴史と伝統を知っていますし、サポーターがどれだけ情熱的かも知っています。セルティックの監督になることが発表された時、少し複雑な反応があったと思いますが、私が知っているのは、セルティックサポーターの100パーセントが私の成功を望んでいるということです」

 さらなるサプライズが、日本人選手のJリーグからの補強だった。サッカー日本代表にも選ばれてきた、古橋亨梧、旗手怜央、前田大然、井手口陽介と実に4選手を獲得。井手口はケガもあって出場機会を得られなかったが、3選手は見事にハマった。さらにジョタ、ジョー・ハート、キャメロン・カーター=ビッカース、リエル・アバダと新戦力も躍動し、既存戦力も復活していくという理想的な好循環を描けた。

 そしてファンが最も燃えるオールドファームダービーでは、リーグ戦で2勝(1分2敗)を収めたことで、結果的にこの最も重要なタイトル獲得につなげた。

 シーズン当初の「疑惑の目」を覆す、一つの成功を収めたと言える。しかし、アンジェは決して満足していないに違いない。

 来季2022-23シーズンは、UEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ(GS)進出も決定。「何よりその攻撃的なサッカーでファンを魅了してきた」「まだポステコグルー監督の時代の序章に過ぎないのだ」と、新シーズンのさらなる飛躍に早くも期待を寄せている。

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