【浦和】久々先発の岩尾憲が語った収穫と課題「少なくとも選手一人ひとり意識することが、それぞれになってしまわないように」。鹿島2トップ対策も明かす
浦和の岩尾憲。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
中盤3人の戦い方について、「そこが崩すための動きなのか、ゴールに向かうためなのか――」。
[J1 14節] 浦和 1-1 鹿島/2022年5月21日17:04/埼玉スタジアム
J1リーグ14節、浦和レッズは鹿島アントラーズと1-1で引き分けた。浦和はACL(AFCアジアチャンピオンズリーグ)を挟みリーグ7試合連続のドローとなった。
浦和のMF岩尾憲は4月10日のFC東京戦以来の先発出場を果たし、アンカーとして奮闘。試合終了間際には逆転か――と思われたミドルを放ったもののクロスバーに阻まれた。
「自分が出られない間、平野選手が非常に素晴らしいパフォーマンスを見せていたので、彼から学ぶこともたくさんありました。自分自身の未熟さを含め、精神的にも、コンディション的にも矢印を自分に向けて、もう一度しっかり地に足をつけて進んでいかなければいけないと思っていました。そういったマインドで、試合に出られていない時間を過ごし、今回しっかり準備したことを含め、後悔しないようにピッチに立ちました」
そのように試合に臨んだという岩尾だが、好ゲームを展開したものの、勝利はもたらせなかった。7試合連続ドローという結果を受けて、“勝利”につなげるために何が大切か――を問われると、次のように語った。
「少なくとも選手一人ひとり意識することが、それぞれになってしまわないように。もっとシンプルに闘うところや勝点3を目指すスピリット、戦術うんぬんはありますが、勝つために何をしなければいけないかを、よりシャープにしていければ、勝利にもっとつながるのではないかと思っています」
また、鹿島の上田綺世&鈴木優磨の2トップへの対策をどのようにして臨んだのか。アウェーチーム目線の問いを受けると、岩尾は次のように具体的に答えた。
「非常にパワーと決定力がある2トップ。3バックで3対2の状況を作り、前にいる選手はボールにアタックにいくという横浜F・マリノス戦の後半のように、前へアグレッシブに守備をすることはできていたと思います。
ただ中盤の選手が出て行ったところで放り込まれ失点を喫してしまいました。最終ラインからは前へ前へエネルギーを使ってほしいという話があり、その意識は非常に良かったですが、一瞬スペースを与えてしまい失点を与えてしまった。そこに関してはしっかり修正しなければいけません。僕はボランチなので背中にボールが行った時、より早くスペースを埋める作業をもっと突き詰めなければいけないと実感しています」
そして、中盤の組み合わせや、試合運びと戦い方について。岩尾は収穫と課題を次のように挙げていた。
「中盤3人でやるべき攻撃と守備の部分は頭の中で整理できていました。実際ピッチに立つと、できるだけゴールに直結するプレーを選択したいとチーム全体で意識し、勝つために何をしないといけないかに関して、(中盤が)3人だろうが4人だろうが、エネルギーを出すことはできていたと思います」
「僕のアンカーの役割はシンプルでしたが、柴戸選手と伊藤選手に関してはボールと人の配置で動き方が変わるポジションで、そこに関しては、練習でもっとイメージを高める必要があると感じました。それでも5バックにボールが入った時の柴戸選手と伊藤選手の反応は良かったと思います。
そこが崩すための動きなのか、ゴールに向かうためなのか。そこは少し崩しに偏ってしまっていて、ゴールに向かう動きが薄いとは感じています。そこは監督の意向を汲みながら、トレーニングで修正していかなければいけないと思います」
そのように浦和の“頭脳”は、具体的に課題と展望を語っていた。
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