浅野拓磨が高速ジャガー弾「日本代表にとって重要になるプレー」とW杯へ収穫
パラグアイ戦で先制点を決めた日本代表の浅野拓磨。写真:兼村竜介/(C)Ryusuke KANEMURA
パラグアイ戦4-1勝利、ブンデスリーガ組がそれぞれに持ち味を引き出し合う。
[キリンチャレンジ杯] 日本代表 4-1 パラグアイ代表/2022年6月2日19:00/札幌ドーム
サッカー日本代表がパラグアイ代表に4-1の勝利を収めた一戦、ジャガー浅野拓磨(VfLボーフム)が持ち味のスピードを生かした値千金の先制ゴールを奪ってみせた。カタール・ワールドカップ(W杯)のメンバー入りへ、自らの特長をチームに還元した一撃でアピールに成功した。
初招集デビューを果たした伊藤洋輝のロングフィードをセンターフォワードに入った浅野が競って落とし、それを受けた原口元気がスルーパス。一瞬でトップスピードに入る浅野の武器から、最後はループでゴールネットを揺らした。
「自分の間合いで抜け出せて、いろんな選択肢があるなか、キーパーの位置を見て浮かすシュートを選び、落ち着いてできました。入るか入らないかは五分五分だったと思います」
ほぼ初めて組むメンバーではあった。しかしフランクフルトの鎌田大地、ウニオン・ベルリンの原口、シュツットガルトの遠藤と伊藤、さらに堂安律(PSV)も昨季アルミニア・ビーレフェルトでプレーしていたという“ブンデスリーガ組”が結集。それぞれが特長を把握し、それを引き出して合っていった展開となった。
「チームのみんなは僕の特長を分かってくれていて、味方がボールを持った時のスペースへの動き出しを狙っていました。守備時には献身的にチームのために走ることは僕に求められているので、そこも全力で怠りませんでした」
そしてゴールは「日本代表にとっても重要なプレー」と、浅野は頷いた。
「ブンデスリーガでプレーしてきた成長を示せたプレーだったと思います。あのプレーがゴールにつながると感触を得られました。何気ないプレーでもサボることもできません。日本代表にとっても重要になってくるプレーの一つかなと思います。一つ自分の中でアピールにつながりました」
ボーフムで10番をつけて加入1年目の昨季リーグ27試合・3得点・4アシストを記録し、チームの1部残留(13位)に貢献した。新シーズン、チームでさらに結果を残せれば、W杯では、(背後にスペースが生まれそうな)ドイツ代表やスペイン代表戦での先発抜擢もあり得る。
「(W杯でのメンバー入りへ)多少つながったかなと思いますが、まだまだ僕の実力では、みんなに追い付いていかないといけない立場。まずこの4試合に自分の全てをかけます。自分のできることをコツコツ積み重ねていきたいです」
札幌の夜にこだましたジャガーの咆哮。浅野が自らの価値を高める一撃を突き刺した。
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