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【浦和2-2京都】2失点目に直結した“疑惑の判定”に曺貴裁監督「相手のファウルか自分のファウルかによって、状況が変わる場面でした」

京都の曺貴裁監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

記者会見の途中、15秒間ほど沈黙し考えたあと。

[J1 20節] 浦和 2-2 京都/2022年7月5日19:30/埼玉スタジアム 

 J1リーグ20節、京都サンガF.C.戦の曺貴裁監督が浦和レッズ戦後の記者会見で、どちらのファウルなのか微妙な判定から与えたリスタートのフリーキックからダヴィド・モーベルグの同点弾を決められたシーンについて、「上手くまとまりませんが……」としたうえで、自身の見解を語った。

 58分、京都の武富孝介と浦和の岩尾憲が接触。どちらのファウルか微妙だったが、主審は武富の反則で浦和ボールを指示。自身がファウルを受けたと感じていた武富はすぐには起き上がれず、一方、それを確認した岩尾が素早く逆サイドでフリーだったモーベルグに展開。そこから浦和のナンバー10の2点目が決まった。VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の確認も入ったなか、ジャッジはそのままに。直後、曺監督が主審に詰め寄り、ベンチに下がるように指示されるシーンもあった。

 曺監督は記者会見の途中、15秒ほど沈黙して考えたあと、次のように語った。

「昨シーズンまではJ2でVARの恩恵を受けて来ず、我々はまだそこに慣れていない部分もあるなか、ここまでのシーズン戦ってきました」

 そして指揮官は言葉を選びながら続けた。

「両チームを戦う選手にとってその判断を受け入れるのが前提ですが、やはり映像で見れば、間違いなく×が〇だということもあります。

 2失点目は、相手のファウルか自分のファウルかによって、状況が変わる場面でした。

 あの判定直後、クイックリスタートをさせたのは我々の経験不足や準備不足もあり、それを伝えられなかった自分に腹が立っているところもあります。ただ同じ場面で、選手が同じことをした時、戦っている選手に何かを言えるかといえば、自信を持ってそうだとは言えません。

 主審の判定に対してではなく、自分自身として、どのように受け止めればいいのか。監督としてのマネジメント不足と言われればそうですが、そういった一つひとつのプレーで状況が変わってしまいます」

 そのように指揮官は複雑な気持ちを口にしていた。

 一方で、「レッズのサポーターの皆さんに京都サンガがどんなチームか見ていただいたと思いますし、選手はよくやってくれたと思います。2-2の勝点1を次につなげるためにも、週末の福岡戦に向けて、これをこやしにしなければいけません」と、この1ポイントをプラスに捉えていた。

 また曺監督は記者会見の最後、スタジアムの雰囲気について、次のようにも語っていた。

「このスタジアムに久々に来ましたが、声援や応援がなかなかできないなか、これだけの熱量を出せる素晴らしさを改めて感じました。プレーしていた選手も幸せに感じたと思います」

 リーグ戦2試合負けなしの京都は7月10日、アウェーでアビスパ福岡と対戦する。

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