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【新潟】海外挑戦の新機軸!“至宝”本間至恩、五輪とA代表経験なくもベルギー王者へ完全移籍

2020年7月、東京V戦でゴールを決めた際のオンライン取材に応じた際の新潟の本間至恩。(C)SAKANOWA 協力:アルビレックス新潟

個人昇格優先の傾向に楔を打つ。「新潟のアカデミーの選手たちには、どんなカテゴリーに所属していても、関わってくれている方々や、応援してくれる方々のためにと日々努力を続ければ、目標に近づけると伝えたい」

 J2リーグのアルビレックス新潟は7月8日、21歳のMF本間至恩(HOMMA Shion)が欧州クラブへ完全移籍することで、クラブ間の基本合意に達したと発表した。本間は7月8日に新潟の活動を離れ、近く渡欧。メディカルチェック等を経て、正式契約を結ぶ。一部報道では、ベルギー王者で、新シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の出場権を得ているクラブ・ブルージュへの移籍になるという。

 本間は2000年8月9日生まれ、21歳。164センチ・60キロ、新潟県新潟市出身。これまでのキャリアは、朝日SC ― アルビレックス新潟U-15 ― アルビレックス新潟U-18 ― アルビレックス新潟。U-15・U-16日本代表候補。J2リーグ通算123試合・21得点。

 本間は新潟を通じて、次のようにコメントしている。

「このたび、欧州のクラブへの移籍に挑戦するため、アルビレックス新潟を離れる決断をしました。幼い頃からアルビレックス新潟に関わり、U-15からオレンジ色のユニフォームに袖を通して9年半の間、自分を成長させてくれたクラブに心から感謝しています。

 また、常に温かい応援をしてくれるサポーターをはじめ、大きな期待を寄せてくださっている地域の皆さん、新潟に関わるすべての皆さんにも感謝を伝えたいです。

 J1昇格争いの中でチームを離れることへの申し訳なさや辛い気持ちもありますが、自分自身のサッカー人生において、少しでも上に行くための挑戦を選択しました。自分のような小さな体でも世界で戦えることを示したいですし、これまで支えてくださった方々へ恩返しができるように精一杯がんばってきます。

 悔いが残るのは、4万人のビッグスワンでゴールを決めることや、サポーターの皆さんのチャントを聞けなかったことです。その夢やJ1昇格は、アルビレックス新潟で活躍する選手のみんなに託したいですし、絶対に叶えてくれると信じています。

 そして、今アルビレックス新潟のアカデミーに所属している選手たちには、どんなカテゴリーに所属していても、関わってくれている方々や、応援してくれる方々のためにと日々努力を続ければ、自身の目標に近づいていくことも伝えたいです。

 最後に、自分は新潟で身につけたすべてのことに自信を持って、世界に挑戦してきます。これからも応援していただけると嬉しいです」

 近年のJリーグではチームでの目標達成よりも下部リーグ・クラブからの“個人昇格”が優先される傾向にあるなか、突出したパフォーマンスを見せ、これまでJ1クラブからオファーがありながらも本間は新潟のために全力を傾けて戦ってきた。

 そうしたなか、まさに“新潟の男”としてJ2リーグで戦い続けて、日本代表やオリンピック代表、U-20日本代表など、世界にアピールする機会もなかったなか、今回、ベルギー強豪での挑戦権を手に入れた。本間とともに、新潟にとっても、そしてJリーグにとっても、海外移籍の新機軸を出す“ビッグディール”になったと言える。

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