南野拓実、16歳の「ちょっと悲しい思い出」とは？酒井宏樹、川島永嗣がモナコ移籍に一役買う

現地で記者会見。具体的な個人の目標を聞かれ、「それは内緒にしています」。

　イングランド・プレミアリーグのリバプールFCからフランス１部のASモナコに完全移籍した南野拓実が７月20日、記者会見を行った。27歳の日本代表アタッカーは、最初に声を掛けてくれたのがモナコであり、その誠意に心を打たれるとともに、示されたビジョンに共鳴したことで、移籍を決断したと明かした。

「ASモナコは、私に最初に声をかけてくれたクラブでした。すぐ興味を持ち、そのためフィリップ・クレメント監督や、スポーツディレクターのポール・ミッチェル氏に会い、いろいろと話を聞き、とても魅力に感じました。だからこそ、この名門チームに自分の将来を託したいと思いました」

　また、オリンピック・マルセイユでプレーした現・浦和レッズの酒井宏樹、現在RCストラスブールに所属するGK川島永嗣から、事前にリーグ・アンについて情報を聞いていたという。

「フランスリーグは、毎年優秀な若手を育成していると証明していて、好印象を抱いてきました。もちろん酒井宏樹さんや川島永嗣さんに連絡を取り、リーグ・アンの良さをたくさん教えてもらいました。テンポよくプレーできるリーグであり、活躍する場としては申し分ないと思っています」

　11月に開幕するカタール・ワールドカップ（W杯）についても問われた南野は、あくまでもまずモナコで結果を残すことこそが重要だと強調した。

「2022年のワールドカップは、もちろん個人的な目標です。しかしその前にASモナコで自分の力を発揮したいです。ここでまず自分の力を示すことが重要で、そのあとに代表チームやワールドカップという大きな大会のことを考えることになります」

　また、南野は16歳の時、モナコのトライアルに参加している。

「もうずいぶん前のことですが、ちょっと悲しい思い出です。トレーニングは順調で、ここに来るのは好きでしたが、言葉が通じないため、チームメイトと上手くコミュニケーションを取れませんでした。今思えば、他の言語を学ぶキッカケになったと思います。当時、トレーニングセンターやスタッド・ルイ・ドゥ（ホームスタジアム）を見て、『いつかここでプレーしてみたい』と思っていました」

　チームで求められる役割は？

「監督とも話し、若い優秀な選手が多いこのチームで、自分の経験を生かしてほしいと言われました。試合への臨み方、感情のコントロールの仕方など、全てをチームメイトに提供したいです」

　そして具体的な目標について、南野はこう語っている。

「もちろん個人的な目標もありますが、それは内緒にしています。私の役割は何より、ゴールを決めたり、ゴールをクリエイトしたりして、チームに貢献することです。コレクティブのため、日々、全力を尽くします」

　リバプールで様々な経験を積んできた南野が、今度はモナコを引き上げる。

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