【鹿島】ミシャ、鬼木、アンジェ…岩政監督が記者会見でJリーグの傾向を分析「キーワードは強度と個性。パッショナブルなフットボールをしようと伝えた」
練習に臨む鹿島の岩政大樹監督。(C)KASHIMA ANTLERS
「その一歩目、二歩目を踏み出すことが大切」
J1リーグ鹿島アントラーズの指揮官に就任した岩政大樹監督が8月9日、オンラインによる記者会見を行いチームやリーグの現状について分析するとともに、決意や抱負を語った。
まず就任の実感を問われた岩政監督は次のように語った。
「半年前に代行として(監督を)やっていましたので、その時の感覚がありつつ、こうして声も枯れていますが……忘れてきていたなという感覚もあります。いろんな面で戸惑いもありますが、時間は待ってくれません。早急に週末の試合へ準備しなければいけないところです」
また、伝統の鹿島でありつつ、新たな鹿島を創り出す――。その就任時に発したメッセージの“意味”について問われた新指揮官は、具体的に次のように語った。
過去10年のJリーグ優勝チームの傾向について、サンフレッチェ広島はミハイロ・ペトロヴィッチ監督から森保一監督、川崎フロンターレは風間八宏監督から鬼木達監督、横浜F・マリノスはアンジェ・ポステコグルー監督からケヴィン・マスコット監督と、継承しながらリーグ制覇を果たしてきたと分析。そのうえで、岩政監督は「チームの哲学を作り上げた監督がいて、森保さん、鬼木さん、マスカットさんとそれぞれの哲学をもとにそれに合った監督を連れてきて、継承している。それがこの10年の勝ち方ですね」と語った。
そして、その成功例を鹿島に重ねて、次のように続けた。
「それまでの勝ち方と少しおそらくJリーグも変わってきていて、目先の結果はもちろん大事ですが、ベースである鹿島のサッカーがどういうものであるかを表現できないといけない。それを構築することがまず大事になります。
そのために、もしかすると、負けることも必要なのかもしれません。ただ単に負けを共有するのではなく、正しい方向に向いていけば通過点になります。正しく最後どこに向かっていくのか認識しながら、そこに足並みを揃えてクラブが進んでいくことが大切で、それが勝ち続ける、優勝につながる。まずそこへの一歩目、二歩目を踏み出しことが大事だと思います」
その“ベース”について岩政監督は、「キーワードは強度と個性。パッショナブルなフットボールをするよと選手と伝えました」と明かした。
なぜ、サッカーに魅了されてきたのか――。その個性をピッチ上で一つにして、“爆発”させたい、と。
「鹿島らしい、熱量のこもったサッカーをどのように表現するか。個性が支え合い、瞬間的にアイデアが重なり、そこに感情も加わり、それがどのようなサッカーになるのか。選手たちと創り上げていきたいです」
鹿島は現在リーグ5試合勝ち星なし。岩政新体制の初陣は、8月14日、ホームでのアビスパ福岡戦だ。
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