京都サンガF.C.名誉会長の稲盛和夫氏が永眠、享年90歳。選手と対話…サンガスタジアム設立、J1昇格を支える

24日、老衰により。後日「お別れの会」を予定。

　京セラ株式会社は８月30日、同社創業者・名誉会長で、京都サンガF.C.名誉会長の稲盛和夫氏が24日に京都市内の自宅で、老衰のため永眠されたと発表した。90歳だった。通夜と葬儀は近親者を中心に執り行われ、訃報の連絡も法要後となった。また同社は「ご遺族の強い意向により、ご供花、ご供物、ご香典、ご弔電、ご弔問等は固くご辞退させていただきます。何卒ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます」と理解を求めている。

　稲盛氏は1932年１月30日生まれ、鹿児島県鹿児島市出身。亡くなられた日時は８月24日午前8時25分。後日「お別れの会」を執り行う予定だが、現時点で詳細は未定。

　稲盛氏は1955年に鹿児島大学工学部卒業後、京都の碍子メーカーである松風工業に就職。 1959年4月、知人より出資を得て、資本金300万円で京都セラミック株式会社（現京セラ）を設立。代表取締役社長、代表取締役会長を経て、1997年から取締役名誉会長（2005年からは名誉会長）を務めた。

　1984年、電気通信事業の自由化に即応して、第二電電企画株式会社を設立。代表取締役会長に就任。2000年10月、DDI（第二電電）、KDD、IDOの合併により、株式会社ディーディーアイ（2001年にKDDI株式会社へ社名変更）を設立し、取締役名誉会長に就任。2001年6月より最高顧問となった。

　2010年２月には、政府の要請を受け日本航空（JAL、現日本航空株式会社）会長に就任。代表取締役会長を経て、2012年2月より取締役名誉会長（2013年からは名誉会長）、2015年4月に名誉顧問となった。 一方、ボランティアで、全104塾（国内56塾、海外48塾）、約15,000人の経営者が集まる経営塾「盛和塾」の塾長として、経営者の育成に心血を注いだ（1983年から2019年末まで）。

　また、1984年には私財を投じ稲盛財団を設立し、理事長（現在は「創立者」）に就任。同時に国際賞「京都賞」を創設し、毎年11月に人類社会の進歩発展に功績のあった方々を顕彰している。

　京都サンガの名誉会長を務め、クラブ発足にも尽力。これまでスタジアムや練習場を訪れ、選手をわが子のように見守り直接アドバイスを送ることも。そして魅力的なサッカー専用スタジアムである「サンガスタジアム by KYOCERA」の設立、今季のJ1昇格を支えた。

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