スコットランド記者がギアクマキス移籍を巡り議論「何か奇妙だ」「5億5000万円は安い」。浦和への移籍は実現するのか
セルティックのギアクマキス。(Photo by Ian MacNicol/Getty Images)
昨季の得点王、ほぼ2試合に1ゴール。2025年まで契約。フェンロから獲得時よりも価値を高める。
スコットランド1部セルティックFCのギリシャ代表FWギオルゴス・ギアクマキス(Georgios Giakoumakis)がチームの練習に加わりながらも2試合連続で欠場したため、1月23日時点、現地では“移籍決定間近”と報じられている。
移籍情報を専門とするジャーナリスト、ファブリツィオ・ロマーノ氏(@FabrizioRomano)は1月17日、「浦和レッドダイヤモンズがセルティックとギオルゴス・ギアクマキスの移籍で合意。400万ユーロ(約5億5000万円)のパッケージ契約に。MLSのアトランタはまだこのプレーヤーと契約しようとしている。浦和との個人的な条件はまだ話し合いの最中である」と現状をレポートしている。
そのあとスペイン1部のカディスCF、フランス2部FCジロンダン・ボルドーFCが正式オファーを出したと、それぞれの国で報じられていた。
さらに1月22日、ギリシャ代表のグスタボ・ポジェ監督が『スコティッシュ・サン』の取材に対し、「最初彼は日本のチームと契約すると聞いていたが、今そのチームはMLSだと聞いている」と語ったという。そのため、再び様々な憶測が流れた。
そんななかスコットランドのタブロイド『デイリー・レコード』のスポーツ担当記者が1月23日に対談し、このギリシャ人ストライカーの移籍について語り合っている。
現地でこの話題とギアクマキスがどのように受け止められているのかが把握できる、興味深い内容になっている。
28歳のFWは2026年5月まで複数年契約を結んでいる。現在は古橋亨梧の控えに回っているものの2021-22シーズンには13ゴールを決めて得点王を獲得している。移籍金は400万ユーロ(約5億5000万円 ※この記事では400万ポンド[約6億4000万円]となっているが、ロマーノ氏は400万ユーロと伝えている)は、最大の“商品”であるストライカーとしては安いのではないか? と論じている。
「この件は何か奇妙な感じがする。放出条項が組み込まれているのかもしれない」
「ギアクマキスの得点率からすると、ゴールがゲームで最も求められていることを考えると、このFWに400万ポンドは決して高いとは思えない」
「セルティックに加入して以来、基本的に1試合おきにゴールを決めている。そう考えると、ちょっと安い気もする。ただ、オランダ(VVVフェンロ、2部で得点王)からギリシャ人を獲得した際の250万ポンド(約4億円)からは利益が出る」
クラブはフェンロから獲得した時よりも“利益”を得られるが、もっと高額で売却できるのではないか――。そのあたりがこの話題では、少し引っかかっているようだ。
昨シーズンの得点王とあって、ギアクマキスが高い評価を受けていることが分かる。むしろ、移籍金「5億円」は市場価格を考えると“お買い得”ではないかと見ている。
セルティックのアンジェ・ポステコグルー監督は今月末まで、「何かしら動きがある」と語っており、“2月1日”からの契約が結ばれようとしているとも見られている。次なる“ロマーノ砲”にも注目が集まる。
185センチあるギリシャ代表FWギアクマキスは今季リーグ19試合・6得点・1アシストなど、公式戦トータル31試合・10得点・1アシストを記録。ギリシャ代表としても11試合・2得点。